ようこそ、悪魔の悪魔による悪魔の為の悪魔的なボードゲームの世界へ

□ダイススロー 10回目
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そんなダンテに

『はァやァくゥゥウ〜、イッ気にぐィぐい、ズズズーィィっト!』

と、悪魔が一気!一気!と飲むよう急かしまくる。
ダンテは仕方なしに瓶の中身を傾け、煽ろうとした。


「飲んじゃダメ!」

…が、ダンテの考えとディーヴァも同じ考えだったのか、ダンテの持つ小瓶をディーヴァがひったくった。

「うわっと!…ディーヴァ?」

ディーヴァはこのままだとネロと逢夏はダンテのために動いてはくれないと判断したのだ。

そしてダンテの代わりにと、瓶の中身を飲み下す。
直後、パタリと倒れこんだディーヴァはダンテの腕に支えられた。

「なっ、ディーヴァ、しっかりしろ!!」

それを見たネロ達も、さすがに目を丸くしてしまう。

「え!ディーヴァちゃん!?」
「何してんだよ!」

仮死状態となったディーヴァはダンテがぺちぺちと頬を叩いても起きない。
そして悪魔もなぜかあわてていた。

『自己犠牲、ゼッタぃダァめナノぉ!!
 ぃッソいデェ、やり直シィ!!』

どこからかまたもや振ってきた、今度は無色透明な小瓶。

『テン使にィ、はゃく飲ませルよロシ!』

これが解毒剤のようだ。

中身はなぜか蛍光ブルーで、先ほどの闇色の瓶の中身…あれは液体は透明だった…よりどっからどう見てもこちらのほうが毒物な感じがする。
だがその慌てぶりに、それは本当のようだ。

ダンテは解毒剤を口に含むと、ディーヴァに口うつしでゆっくりとそれを飲ませた。


とたんにぱちりと目を開けて何事もなかったかのように起き上るディーヴァ。
ダンテはほっとしてそんなディーヴァを抱きしめた。

「あれ、もう命令終わったとか?」
「違う。でもよかった…」

頭にただクエスチョンマークを浮かべるディーヴァを、ネロと逢夏も少しほっとした表情で見つめた。
だが、まだダンテのことは許してはいないため、その動向をひっそりと見守るにとどめるのだった。


『天シぃ、ツぎめぃレィむしィデ、ペナルてい、いちくぁィ!服1まィ脱グぅ!!』
「お、そりゃい「そんなのダメー!!」…ちっ」

悪魔による野球拳である。
ネロもしっかり参加をしていたとしたらダンテと同じく「それはいい考えだ」と賛同していたに違いない。


そして再びダンテの上には、悪魔によって小瓶が落とされる。
ディーヴァとお互いの顔を見合わせ、そのまま視線を一瞬だけネロと逢夏に向けたダンテは、今度こそ瓶の中身を飲み干したのだった。
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