Long

□REN 05
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いつもの昼休み、いつものように田島君も泉君もハマちゃんも私と一緒にご飯を食べてくれる
いつものように一緒に話してくれる
そんないつもと変わらない昼休みに三橋は幸せを噛みしめていた。

いつものようにチャイムが鳴っても起きない田島を起こそうと三橋は田島の背中に手を伸ばす

するといつもと違う風景を見た
田島君が泣いている
ひいおじいさんが亡くなったんだ
家族の人が気づいた頃にはもう手遅れ立ったんだ
発見が早ければ助かったのか
まぶしい日差しが照っていたころ
台所でお茶を作ろうと
そのまま崩れ落ちて床に転がる
時計はちょうど一時を指していた

するといつもの風景が

田島君はスヤスヤ夢の中だ

三橋が立ち上がった勢いでイスが大きな音をたてる

田島のその腕を掴み、起こして引っ張っていく

急がないと

途中転けた拍子に擦った手のひらがジンジンと痺れたが
手を掴み直してはやく、はやくおじいさんさんを

家に上がると倒れていたおじいさんがこっちを見て笑った気がした

 

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