Long
□REN 02
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「最近田島三橋と仲いいよなー」
そう言ったのは同じクラスの浜田だった
「いやーどっちかっていうと三橋が田島に付き合わされてる感じだな」
あれは。とこれまた席が廊下側の前後になった泉が言う
三橋は休み時間の間暇そうにピアノを弾く様に長い指でトントンと机を叩いていた。
キーンコーン―
「あ、チャイム鳴った」
と浜田が言う
「今日は起こさないのかな?」
「三橋は先生が入ってくる直前の絶妙のタイミングで起こすんだよ」
と泉が面白くなさそうに言った
「なんで泉が知ってんの?」
浜田は少し意外だった
「うっせえ」
なんか泉日を増すごとにオレに対して酷くなってね?という声を無視し、泉は机に肘をつき三橋を見つめていた。
(泉もお年頃か―)
「うっせえ!」
「オレ何も言ってないじゃん!」
バコっとノートで頭を叩かれた浜田は抗議の声を上げた
「心の声が丸聞こえなんだよ」
「―にしても今日先生遅いな」
もう授業開始のチャイムがなって10分程たっている。
まあ来てくれなくても休めるからいいんだけどね―と浜田が
言った瞬間
三橋は後ろを向き田島の腕をトントンと優しく叩いた。
しかしいつもより長めに寝ていたせいかなかなか起きない。
「んーもう少し」
と寝ぼけた田島の声が聞こえた。
三橋は困ったようにトントンと腕を叩き続けている。
すると田島はその手を掴みそのまま眠り込んでしまった
「―ぷっ」
アワアワと焦っている三橋がなんだかおかしくて浜田が笑った。
仲良しさんだなありゃと言うと、泉が席を離れ田島の席まで行くと
「―起きろ!」
と田島の頭を強くはたいた
「イッテェ!」
「遅れてゴメンね!コピー機の調子が悪くて―」
田島が飛び起きるのと同時に先生がドアを開け入ってきた。
泉が田島を叩いた瞬間、いきなりのことに三橋は身体をビクっとさせアワアワと驚いていたが
先生が入ってくると泉と三橋は顔を見合わせプッと笑った。
「そこ座ってねー」
なんだ、やっぱりお年頃じゃん―
青春だねえーと浜田が笑っていると、泉が戻ってきて
うっせえ!と浜田の頭を叩いた。