Novel

□Today is your birthday!
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−11月8日か…


リビングに掛けられたカレンダーを、彼は興味もなさそうに眺める。その緋色の瞳に、一瞬でも切なさを見なかったと言ったら嘘になるだろう。


日付が変わってから、まだ幾ばくも経っていない今日のカレンダーには、お世辞にも綺麗とは言えない花丸が添えられている。




“旦那の誕生日!!”


−オレにとっては、どうでもいい日だな。



冷房から暖房に切り替わった空調設定。夕食の卓に並び始めた鍋料理。同居人達の装いもいつの間にやら厚手のモノに変化していた。




男は移り変わり始めた季節の違いを、周囲の景色のみに感じ取りながら、自室へと続く階段を登る。








−オレは、お前らと一緒に年を取るような低機能なもの…







とうの昔にスクラップにしてんだよ、バーカ…
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