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□Red Baron
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双子過去
短いうえに駄文です
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飛べなくなったカナリアは
籠の中でなに思う?
Red Baron
「赤カナリアか…」
双子の片割れが拾ってきたそれを、読んでいた雑誌の隙間から興味なさ気な眼をしたキレネンコが覗き見た。
双子の片割れの掌にぐったりと横たわる赤カナリア。
息も絶え絶えなそれを、そっと撫でながらキルネンコは小さく頷いた。
「そう、そこで拾ったんだ。ここで飼う。名前も決めた」
『レッドバロン"赤い男爵"良い名前だろ?』
と、いとも簡単に言い放つ片割れに、キレネンコは無感動な赤い眼を見開いた。
自分もそうだが、この片割れはあまり生き物が好きではない。今まで飼ったこともなければ、ましてや世話など出来るはずもない。
それともう一つ――――
「ソイツからは死臭がする。飼ったとしても長くは持たない」
それでもお前は飼うと言うのか?とキレネンコは片割れに語りかけた。
「わかってるさ。だから飼ってみたくなった」
同じはずの赤い瞳を輝かせ、愉し気に言い放つ片割れに、不思議そうにキレネンコが視線を向ける。そこには、微かに口端を上げて笑っているキルネンコの姿があった。
「コイツは…レッドバロンはまるで俺達だと思わないか、キレ?この罪人の様な赤い色。飛べない翼。一度、籠に入ってしまえば出ることさえ叶わない。だから―――」
震える羽を撫でながらキルネンコは小さく呟く。
この赤カナリアの命尽きる瞬間を見届けたくなったんだ……
Red Baron
それは俺達の望む死と同じなのか
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何が書きたかったのかわからなくなった汗 双子の過去をと思ったんだがな…
でもこの時の彼らは籠の中のカナリアと同じ。
2010/12/20
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