お下げの呪縛

□進めぬ弱さと矛盾
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駄目だ。
あの一年が来てから滅茶苦茶だ。

この間のエイト学園との試合だって、あの松風とか言う一年の所為で順調に進まなかった。
本来なら感謝するようなそれも、今の雷門からしたら迷惑でしかなかい。

お蔭で久遠監督は雷門を追い出される羽目になり、神童がサッカー部を止めるって言い出す始末。

久遠監督は危険性が高かったから文句は言えないが、まさか神童にここまで危害が及ぶなんて…

全く俺達にどうしろってんだよ!

そんな中、新しく来た監督があの円堂守って…どこまで雷門に追い討ちをかけるんだ!!
久遠監督よりも危険な人物を寄越して…この人がフィフスセクターなわけないじゃないか!

いい加減嫌気が指して来た。

何にと言われればこの状況にって言えるけどちょっと違う。

俺が一番腹立たしいのは、本来俺が起こさなきゃいけない反乱の風を、今の雷門の反乱分子とも言える一年が起こしていると言うこと。

自分がやらなくてはと思っていても結局出来ていない。
それどころか俺は、フィフスセクターに恐れ戦き服従している。

情けないよ。
何の為に"俺"が居るのか分からなくなる。

いつの間にか自分の今の状況を『仕方がない』、『こうするしかない』と正当化し、本来の目的を忘れ去ろうとしている。

結局俺は弱虫なんだ。
立ち向かう勇気なんて何処にもない。
宙ぶらりんで中途半端で、もう男にも女にもなれない存在なんだ。


















いっそのこと俺も止めてみようかな?
サッカー…























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