『principessa insanguinata』

□第7夜
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「ねーー。そこのカボチャぁーー」



そんな話をしていると、少女の声が聞こえてきて、私たちの視線はソチラへと向く。



「【カボチャと魔女】のチケット、どこで買えばいーのぉー?」

「いらっしゃいませー♪チケットはこちらでーす♪」

『お!客だ、客!じゃ、リナリー!またあとでな!』

「頑張って」



笑顔のリナリーに見送られた私たちはその少女を連れてチケットを販売している大通りに出る。

すると…



「売り上げ金をスリに盗られただと!?」

「す…すいません」

「バカヤロウ!!」



そこには団長に怒られ、地面にへたりこみ震えながら謝っているミランダの姿があった。



『お嬢さん、ちょっと待っててね!』



少女にそう告げて、私とアレンは一目散にミランダに駆け寄ってスリの姿などを聞いてみる。


特徴を聞いた私とアレンはリナリーにそれを伝え、リナリーは上から、私たちは下からと言うことで走り出した。



……スリの姿は茶色い上着に長髪の男。
逃げた方向もわかっていたおかげで、私たちはすぐにソイツを見つけることができた。



『さぁ!観念しなよ!泥棒が!!』



私がそうソイツに怒鳴った瞬間…
私の横にいたカノンの様子が急に変わり…

ほぼ同時にアレンの目も様子が変わる。



『っつ!』

「しまった!罠だ!」



その瞬間に長髪の男はAKUMAへと姿を変えた。



「あのメス頂いた。お前らが守ってたメス頂いた!ロード様が頂いたァ!」



そのAKUMAがそういい放ったかと思えば回りから何体ものAKUMAが現れ…

一気に私たちに襲いかかってきた。






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