短編集

□空を見上げたら涙がこぼれた
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「また会おうね、一君」





そう言ってあんたは深い眠りについた


あんたが俺に笑ってくれと言うから、最後は口許に薄い笑みを浮かべたけれど



何年も経ってやっと落ち着いていられようになったのに、この日になると

何故か無性に泣きたくなる










空を見上げたら涙がこぼれた
(せめて、今だけは。この日だけは、泣かせてくれ)





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