風になりたい


「トランクス…」
「母さん」
窓際で外を眺めながら、静かに伝わる涙を見て、ブルマはトランクスに声を掛けた。
「何でだろ…母さん。こんなに、平和になって、悟飯さんの仇だってとったのに、涙が」
ゴシゴシと袖で涙を拭いながら、良い年を超えたトランクスが俯く。
「会いたいんでしょ」
そぅ、決まっている、彼は彼に、ベジータに、会いたいのだ。
「もう一度、悟飯さんに、父さんに、皆に…会いたい。」
何もかも無くしてしまった、この時代のブルマ達…。
「私だって、会いたいわよ」
珍しく、内気な発言をする、ブルマに、トランクスは驚いた
「ごっごめん!母さん…そんなつもりはっ。」
ベジータの事に触れ、ブルマの気分を害したのかと思い、慌てて、取り繕うトランクス。
「いいのよ」
「ねぇ、母さん?」
俯き加減で、ブルマが返事をすると、トランクスが切り返した。
「なに?」
目線をトランクスによこすと、ブルマは、いった。
「母さんってさ、父さんと何でこういう事になったの?」
頬杖をついて、まだ少し赤い目で、トランクスは、ブルマに聞いた。

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