*Shiki* 3巻

□第61話
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ハデーン「ヘルボス様、とある部下が生きて帰ってきました」

ヘルボス「ほう……」

ハデーン「そして奴らと多少の会話を交えたそうです」

ヘルボス「内容を」


 ヘルボスは偉そうに玉座に座っている。何故か手にはペロペロキャンディが握られていた。


ハデーン「どうやら奴らは英雄の子孫を助ける気はないらしいです。さらには『なんで俺らがあいつらを助けないといけないんだ』というようなことも言ったらしいです」

ヘルボス「他には?」

ハデーン「二度と関わるな、と……」

ヘルボス「生意気な……!」


 ヘルボスはキャンディを噛み砕いた。


ヘルボス「ま、でもいいんじゃないか? 助けないなら助けないでこっちとしてはありがたいことだしぃー」

ハデーン「はい、そりゃまあ……」

ヘルボス「じゃあもうあいつらは放っておこう。万が一子孫を助けても、私が直々に行ってやればいいし」


 ヘルボスはキャンディの棒をかじっている。
 
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