*Shiki* 3巻

□第63話
1ページ/11ページ

 ハルキの情報を得るため、俺達は二つの班に分かれた。俺とリョウコ、ナツメとカルノさんという風に分かれた。
 あちこち聞き込みをしたけど何一つ情報を得られない。なんでだ?


リョウコ「やっぱりこの村に来てないとか……」

トウゴ「ただ単に村人と交流をしなかっただけじゃないかな? もしかして短い間しかこの村にいなかったかもしれないだろ?」

リョウコ「また携帯が繋がればいいんだけどね」


 気が付くと俺達はなにやら高い建物の側に来ていた。目の前には扉がある。


トウゴ「中に誰かいるかな? なんだろう、この建物は」


 扉を開けようとしたけど鍵がかかっているのか、開かない。


「何してるの?」


 誰かの声がする。落ち着いた女性の声。そこには一人の女性がいた。見た感じ二十歳過ぎだ。


女性「風の望楼に何の用があるの?」

トウゴ「風の望楼?」

女性「この建物のこと。そんなことも知らないならここにはあまり近付かないで頂戴」


 なんか突っかかるように言うからムッとした。もう少し優しく言ってくれてもいいのに。
 
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ