*Shiki* 3巻
□第68話
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ルクスの魔法書は使い物にならなかった。
仕方がないので自分の魔法でなんとかするしかない。
ハルキはたった今思い付いた魔法を使うために精神を集中させる。
『炎』と『風』の属性を混合させた魔法。
だが、はっきり言って『炎』は得意な属性ではないので威力は期待できない。
ハルキ「いけッ! 相手を燃やしてくれ!」
ハルキは手をかざして魔法を発動させた。
燃え盛るような熱風を想像したのだが……、どうも失敗したみたいで辺りはぬるい風に包まれた。
やっちまったぜ。ハルキは心の中で呟いた。
イリル「おい。ふざけているなら殺すぞ」
ハルキ「さっきまで殺す気満々だったくせにーッ! あと、わざとじゃないよ」
ハルキは次に使う魔法を考えた。