*Shiki* 3巻
□第75話
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ハルキはついに鍵のある部屋を見つけた。部屋にいた兵士達は適当に気絶させておいた。
ハルキ「牢屋の鍵ってどれだろう? なんか壁にいっぱいかかってるんだけど」
スザク「ふん、やはりお前は馬鹿だな。どれかを選ばないで、全ての鍵を持ってけばいいだろ?」
ハルキ「なるほど!」
だが鍵を手に入れたところで武器がない。武器がないと辛い。次は奪われた武器を取り返さないと。
すると、誰かが部屋に入ってきた。白衣を着た眼鏡の女性――クリスだ。
クリス「見つけた。随分と捜したんだから……」
先ほどとは打って変わって殺意に満ちた目でこちらを睨んでいる。ハルキは思わず後退りをした。
そしてクリスは懐から短剣と銃が合体したような武器を取り出した。
クリス「宝物庫の鍵でも探してたのかな? さては貴方、盗賊ね。さっきはよくも城内の見学と言って騙したわね。しかも降臨が使えるほどのやり手……手強そうねぇ」
ハルキ「あのー……?」
彼女は何か勘違いをしているのだということをハルキは理解した。