*Shiki* 3巻
□第63話
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リョウコ「貴女はこの村の人?」
女性は違うと言った。
リョウコ「じゃあハルキのことを聞いても意味ないか……。トウゴ、別の所を探そうか」
トウゴ「……この建物に入ろう」
リョウコ「いきなりどうしたの? 扉は開かないじゃない」
トウゴ「うん、でも入らないといけない気がするから……」
女性「無理だよ」
女性がキッパリと言った。
女性「あなた達だけじゃ絶対に入ることはできない。万が一入れたとしても死ぬだろうけどね」
トウゴ「死ぬって……、中には何があるの?」
女性「教えない」
この人は意地悪だ。
女性「私は風の望楼に用がある、入る資格がある。あなた達にはない。さっさとここから消えて」
トウゴ「貴女なら入れるの? 嘘だな、信じらんない。俺達には扉が開けられないのになんで貴女なら開けられるんだ?」
女性「そういう資格があるから」
トウゴ「意味わからない」
リョウコ「トウゴ、なんであの人に突っかかるの」
トウゴ「ここは俺に任せて」