*Shiki* 3巻
□第67話
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二人は海岸までやって来た。
綺麗な海と青い空が何故か沖縄を連想させた。思わずめんそーれ! と叫びたくなった。
ハルキ「めんそー……」
イリル「あぁ?」
ハルキ「ごめんなさい」
イリルに睨まれたのでやめておいた。
ハルキ「んで、用って何?」
イリル「単刀直入に言う。死んでくれ」
そう言って剣を構えるのでハルキは焦った。
ハルキ「ままま待ってよ! 冗談はよして!」
イリル「安心しろ。楽に死ねるようにしてやるから」
イリルは第一歩を大きく踏み込んでハルキの懐へ駆け込んだ。そして素早く剣を振り上げる。
ハルキはなんとか反応して『虹の断片』を取り出し攻撃を弾き返した。
ハルキ「仲間じゃないのかよ!」
イリル「お前とは仲間じゃない。敵だ」
ハルキ「同じルクスの子孫なんでしょ? それなのになんで殺されなくちゃいけないんだよ!」
イリル「精霊様の力が欲しいんだ」
イリルは剣を構え直した。