●過小話

□200601小話
1ページ/1ページ

12/6の日記
---------------
伊武さんはどうにも寒いのが嫌い。
千石さんとの同衾も、夏はすっごい嫌がってたのに
冬はすすんでくっついてきます。
千石さんは悩みます。
「一緒に寝るの、馴れて来てくっついてくれるようになったのかな?
それともただ寒いからかな?」
その答えは神尾が持っていました。
「深司ってさ、冬は一緒の布団で寝たがるよな!」
「ええっ!?ただの人間アンカ!?
っつーか神尾くんは跡部君と寝てなよ!!」

12/8の日記◆◇空想にとどめて
---------------
千石さんが笑いかける。
笑い返したいけれど、やめておく。
千石さんが手をにぎる。
にぎり返したいけれど、やめておく。
千石さんが好きという。
俺も好き。と返事をするのはやめておく。
あえて、やめたことだなんて
千石さんは思ってもいなくて期待も催促もしてこない。
笑いあい、手を繋ぎ、好きと伝えたい。
俺もそうだとあの人が気付くまでは
もったいないからまだ空想にとどめておこう。


12/16の日記◆◇セーターと蜜柑
---------------
リビングは暖かかったから家人のいないその場所で
教科書を開き、期末テストの範囲を眺めている。
しばらくすると、やはり冷えるので
ソファに引っ掛けておいたセーターを着た。
そのとき、フワリと。
蜜柑の香りがしたような。
……それだけで、あの人を思い出して
教科書を無意識に閉じてしまう自分を情けないと思う。
聞き分けのないあの人に伝えた
「会いたくありません」という言葉には
勉強の事や、受験生のあの人の事や
…寒いのにわざわざやって来る労力とか
…風邪…ひきそうだとか。
ちゃんと…全てを理解して「わかったよ」と返事をしたのに違い無い。
『わかったよ。でも、我慢できるかな。』
…まさか俺の方が、我慢できなくなるなんて。
それもわかってて、ああ言ったのだとしたら…?
顔を上げると食卓に蜜柑かご。
かごに手を掛け傾けると
いくつもの蜜柑が四方へ転がっていく。
首を巡らせ
蜜柑を拾おうと思って
会いに行こうかと思って
その色を目で追った。


12/20の日記【髪切りデスマッチ】みんなの応援
---------------
橘さん「そうかー、はっはっは!跡部も刈るのか!いいぞー、洗髪が楽でな!」
跡部「まだ負けてねぇ」
ジャッカル「楽だが、汗が簡単に落ちて邪魔なんだよな」
跡部「まだ負けてねぇ」
石田「タオルを巻けば、汗が落ちなくてすみますよ!」
跡部「まだ負けてねぇ」
千石「あとべっちは男前だから似合うって!ぷぷっ!」
跡部「まだ負けてねぇ」
伊武「五分にしますか。剃髪ですか。」
跡部「まだ負けてねぇ」
神尾「すっげー!触らせてくれよな!」
跡部「まだ負けてねぇ」

12/28の日記--------------
千「伊武くん初もうで行こうよ〜〜〜」
伊「やだ、寒い」
神「深司よぅ、初もうで行こうぜ〜〜!」
伊「やだ、寒い」
跡「伊武!!お前が来ねぇと神尾が連れだせねーんだよ!初もうで行くぞ!!」
伊「やだ、寒い。跡部さん頭から寒そうだし」
千&神「「ぶはははは」」
跡「まだそのネタをひきずってんのか!!」

1/25の日記---------------
今日は跡部くん家のパーティーに行くので、伊武君と二人でおめかししてお出掛け〜☆
でも、さっきから伊武クンは二度もタイを結んで外してを繰り返している。
「伊武くんネクタイ上手く結べない?」
「…スーツなんてあんまり着ませんから…」
「んじゃ、オレが結んであげる☆」
……
「あ、あれ?」
「何してんですか千石さん。へたくそですよ。」
「いや〜メンゴ!自分のなら結べるのになぁ〜、人のだと勝手が違うね。」
----よし、それじゃあ向きを変えればいーんだよね!
「もういいです、自分でしま…、ちょっ…」
「だめですー、千石さんが結んであげますv」
伊武クンの背中にピッタリくっついて背後から腕を回して結ぶ。
藍の髪に隠れた耳に頬を寄せたら、いつもの伊武クンの香りがして
嬉しくって、ネクタイを触りながらさらに密着!
「……できました!」
キッチリ結ばれたタイを見て満足。
「…ありがとうございます」
「でもどうしよう!!」
「はい?」
「せっかく結んだのにもう脱がせたくなっ、グハッ!!」
み、みぞおちー!!
「遅れますよ。行きましょう。」
「…は、はいぃ…」
-------------------------
跡部たまは器用だから逆立ちしてでも結べそう。
だから千伊です♪

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ