Livingroom

□君に
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深い意味は無いけど、何となく





君に











今日はオフだ。フットボール以外に趣味も楽しみも無い俺は、ただ気の向くままに街中をぶらぶらしていた。

「そこの方、一本いかがです?」そう声をかけてきたのは、小さな花屋の店員だった。俺が花なんて買う人間に見えんのかな?
「生憎、花には興味無いよ」
「こちらは新しく出た品種なんですよ」なんてこった、こいつ人の話を聞いてねえ…俺もあんまり聞かないけど。
「APPLAUSEというんです」俺は、自分の目を疑った。薔薇って…青かったっけ?柔らかな、紫がかった、しかし間違いなく確かに青い、薔薇。
「これの花言葉は、『夢叶う』。良いでしょう?」…気が変わった。一目惚れと言っても良いかもしれない。俺はこの花が気に入った。
「…あー花束にしてもらえる?」俺は、可愛い恋人に待ち合わせのメールをしながら言った。
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