Livingroom

□アイイロ
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「あ〜…茶でも飲むか?」
「悪いね〜」そんな時は従者二人も自ずと話す様になるもので。小十郎と佐助は縁側でお茶を飲みながら自分達の主について語り合うのだ。
「昨日はお館様に殴られて、吹っ飛んで屋敷の屋根破壊しちゃうし」
「…お前も大変だな」
「直すの誰だと思ってんのかな…」俺様働きすぎ!と喚く佐助を、本当に忍らしくねぇやつだなと思いながら見遣る。
「お前屋敷の修理までやってんのか?」
「いや、応急処置だけだけど。雨降ったら大変でしょ?」
「…まぁ、真田は濡れても風邪なんぞひかなそうだがな」
「さりげなく失礼じゃない、それ」
「うちはそういったことはねぇが、なにぶん飽きっぽいからな、政務が進まん」
「あ〜竜の旦那そういうの苦手そう。やれば出来るのに面倒だからやらない、みたいな」
「やる気を出してくれりゃあ、あっと言う間に終わるんだがな…」
「…旦那も大変なんだねぇ」
「お互い様だな」
「でもさ、旦那は軍師として有能でしょ?別に伊達家にいること無いんじゃない?」それは、今までにも言ったことのある言葉で、返ってくる言葉もいつもと同じ。
「何があろうと、俺は政宗様に一生仕えるって決めてんだよ」それを後悔したことなんざ一度もねぇ。
「わかるよ〜俺様も旦那に一生仕えるんだ。」
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