ラッキーマン

□cooking
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そもそも、何故努力が料理をしているのかというと、なんてことはない、ただのいつもの努力をしているだけである。
幼い頃に作った餃子が実はあまりにも不味く、長男のトラウマになってしまっている。
自分を気遣うあまりに、無敗を誇る自慢の兄の弱点になってしまっているなんて。
真実を知ったときから、努力は何度もリベンジしたいと考えていた。
美味しい餃子を作って、兄のトラウマを無くしたい。
そして今日、チャンスが訪れた。
次男が友人と出掛けてしまったのは残念だが、長男はこの家にいる。
もう昼過ぎなのでお腹も減らしているだろう。
努力は大好きな兄のために、一生懸命だった。


故に、勝利の顔色がだんだんと悪くなっていることに気付いていない。


ちなみに、リベンジということなので、作っているのは勿論餃子である。


匂いだけは美味しそうであるが、勝利はそれどころではなかった。


「俺…死ぬかもしれん…」


勝ち気な彼から、そんな弱気な言葉が出るくらいには。











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