混合

□Die schnell ist um zu arbeiten
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任務を終えてのんびりと十二宮を登る。
白羊宮の主には小宇宙で通ることを告げて、金牛宮に差し掛かった。
こちらも小宇宙で報告だけにしようと思ったが、中からひょっこりとアルデバランが顔を出す。


「ああ、やっぱりデスマスクか。お帰り」
「おう、たでーま!!通らせてもらうぜ!!」
「ああ、構わんぞ」


にこりと笑って許可を出すが、その顔が疲れているように見えてどうかしたのかと訊ねた。
アルデバランはぽりぽりと頭をかくと、期限目前の書類が終わらないと苦笑する。
元来、デスクワークは得意ではないのだが、この優しい牡牛はギリギリではあるがキチンと書類を提出してくれる。
それにどれ程自分達が助かっていることか。
年少組と呼ばれる黄金聖闘士は、殆どがデスクワークを不得意としている。
そんな中で期日を守ると言うことは、とても重宝していたしデスマスク自身もアルデバランを高く評価していた。
そんな彼が困っているなら、助けてあげなくもない。


「なら俺様が手伝ってやるよ!!報告もそんな急ぎじゃねぇし」
「そ、そうか?すまんな…」


アルデバランは助かったとはかりにデスマスクの申し出を受け入れる。
早速プライベートルームに案内されると、些か彼のキャパオーバーの書類の量が山を作っていた。
何だこれはと山の一番上の書類を見て、デスマスクは顔を歪める。


「これ、ムウの仕事じゃねぇか」
「はは、アイツは修復等で忙しいからな。俺が代わりにと申し出たのだ」


結局は自分の首を絞めることになったがと豪快に笑うので、デスマスクは苦笑だけにとどめる。
この優しすぎる牡牛は、本当に心身ともに大きく育ってくれたものだ。
それが彼の良いところでもあり、そして悪いところでもあるのだけれども。


「んじゃ、チャッチャカ終わらせちまおうぜ」
「ああ、よろしく頼む」








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