混合

□きっと明日も…
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ぽかぽかと暖かな昼下がり。
こんな日に、部屋に籠っているのは勿体無い。


「だからと言って、急にピクニックなど…」
「まぁまぁ、たまにはいーじゃん」


呆れるように片手を額にやりながら嘆息するサガに、デスマスクはニカリと笑った。
それにシュラとアフロディーテもうんうんと頷く。
折角の休みだというのに部屋に籠って書類などの整理をしているところに、この三人組が押し掛けてきた。
一体なんだと驚くサガに、デスマスクはケセセと特徴ある笑い声をあげながらサガの腕を引っ張る。


『サガ、ピクニックに行こうぜ!!』
『は、はぁ!?』


本人の了承を得る前に、あれよあれよと外に連れ出され気が付けば聖域近くの森の中。
呆然と立ち尽くすサガを置いて、デスマスク達は手際よくレジャーシートを敷いたりと、まるで打ち合わせをしたようだ。
シュラが持っていた大きな弁当箱を広げ、囲むように座る。
左にシュラ、右にアフロディーテ、真ん中にデスマスク。
デスマスクが手招きしてサガを呼ぶ。
漸く思考が追い付いてきたところで、冒頭のやり取りだ。


「全く…シュラまで共犯だとはな」
「すまない。しかし俺も、こんな日は外に出た方がいいと思う」
「そういう事だ、諦めたまえサガ」


アフロディーテが惜しみもなく、その美貌で微笑みを溢しながらおしぼりを渡す。
苦笑しながらそれを受け取り、ここまで来たのなら諦めるしかないと弁当箱を覗いた。
美味しそうなものが詰まっており、どれもサガの好物ばかり。

三人を見ると、ただただ笑っている。
それで全てを理解した。


「じゃ、食べようぜ!!」


デスマスクの言葉を合図に、四人は一斉に手を伸ばした。









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