聖闘士星矢夢

□そして女神は…
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それはある日のことであった。
たまたま聖域に出向いていたカノンが、双児宮でデスマスクと鉢逢う。
気の合う友人としてつい立ち話をしていると、ふとそう言えばと何かを思い出すようなしぐさをデスマスクが見せた。
何だと相手を待てば、ポケットから二枚のチケットを取り出す。


「カノン、今度の日曜日暇か?」
「今度の?まぁ、予定はないな」
「じゃぁこれやるよ」


そうして手渡されたものを見ると、今話題の映画のチケットであった。
二枚ということは、誰かを誘えということかと問うように相手を見れば、デスマスクは苦笑して頷いた。


「もともとはよ、サガと行く予定だったんだが急な任務が入っちまってな」
「サガにか?」
「いや、俺に」


ああそれで、と一人納得する。
先程サガと会っていたが、見るからに落ち込んでいたのを思い出した。
それがあまりにも鬱陶しかったので、何も言わず別れたのだけども。
カノンはデスマスクからそのチケットを受け取ると、礼を言って海界に帰っていった。








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