Gガンダム

□smile
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いつからだろうか


いつも視線が彼女を捕らえている






もうすぐGFも決勝戦が始まろうとしていた。
本戦が始まるまで、ファイター達は束の間の休息が与えられる。
香港の町をブラブラとしていると、見知った顔を見かける。
チボデーは口元を弛ませると、走り出したいのを抑えながらゆっくり近付いていった。


「Hay!何してんだドモン」
「ん?チボデーか」


声をかけると、己より幾分も低い身長を反転させながらドモンはチボデーを見上げた。
ドモンの所まで到着して、やっと彼女が何をしていたのか把握した。
ドモンが見ていた露店には、色鮮やかな髪飾りやアクセサリーが並んでいる。


「アクセサリー見てたのか?」
「ああ、その…レインに…」


いつも自分を支えてくれるパートナーに、プレゼントしようと思ったらしい。
だが、例えドモンが女性であっても、長年そういったものから離れた場所で生きていたため、どんなものを渡せば喜ぶのか分からない。
無難にアクセサリーと思ったが、いざ来てみてもどれを選べばいいのか分からないと、若干途方にくれていた所だったらしい。
困ったように眉尻を下げながら並ぶアクセサリーを見ているドモンに、チボデーは横からヒョイと腕を伸ばして一つのペンダントを手にした。


「レインにだったら、これが似合うんじゃないか?」


手渡されてまじまじとそれを見つめる。
少し何か考えて、ドモンはふんわりと笑った。


「そうだな、レインに似合いそうだ。有難うチボデー」


礼を言われて、チボデーは照れたように視線を外しながら短く返事をする。
気になる相手に可愛らしく微笑まれ、冷静でいられる男がいるだろうか。
チラリと視線を戻すと、ドモンは早速会計をすませようとしている。


普段は無表情で、気を許した相手にしか見せることのない微笑み。
警戒心が強いが、許した相手にはとことん無防備になる彼女。


全く…こっちの気も知らないで。


改めてドモンに対する気持ちを思い知らされて、チボデーはまいったなと頭をかくのであった。










end

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