Gガンダム

□white
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雪が寒空から降り注いでいた。
久々に地球に降り立ってみれば、周りはホワイトクリスマスだとかで賑わっている。
待ち合わせの場所に、少しだけ遅れて到着すると、鼻の頭が寒さで赤くなった恋人が既に立っていた。


「悪ぃ、遅れた」
「おう、俺も来たばっかだからな」


肩に積もっている雪を見て、チボデーの嘘を見破る。
だが言っても聞かないことは知っているので、無言で雪を払ってやると、冷えきった手を掴んだ。


「ドモンの手、温かいな」
「手袋くらいしろよな、バカ」
「早くお前に会いたくて忘れちまった」


ニカリと笑いながらそう言われ、顔が熱るのを感じる。
国柄故か、己の感情をストレートに伝えてくるチボデーに、長い付き合いであるがいまだに慣れない。
プイとそっぽを向いてしまったドモンにどうしたのかと見れば、耳が赤くなっていた。
ますます笑みが深まり、寒いから移動しようと手を引く。
お互いのスケジュールの関係で、日が沈んでからしか会うことが叶わなかった。
だが、明日は一日二人とも明けてあるため、なかなか会えなかった時間を埋める心積もりであるチボデーは、まずは予約してあるレストランに向かった。
レストランといっても、高級とかではなく。
チボデーもドモンも、堅苦しいのは苦手なため、ラフに出来るレストランを探したのだ。
レストランに向かう途中、チボデーがドモンに話しかける。


「なぁ、俺と離れてて寂しかった?」
「別に」
「冷てぇの」
「お前だって、取材とか試合とかでそんなこと思わなかったんじゃないのか」


ムッとしながらチボデーを見上げるドモンに、どうかしたかと首を傾げる。
心なしか、怒っているように見えたのだ。
きょとりとしているチボデーに、ドモンはぶっきらぼうに言葉を付け足す。


「最近、テレビとかに出まくってるだろ」
「あー…」


確かに、最近試合やテレビのゲスト等で忙しかった。
試合のことは伝えたが、テレビのゲストのことまでは、少し気恥ずかしく伝えていなかったのだけども。
隣では、司会者の女性にうつつを抜かしてるとか、楽しそうに笑ってたとか小さく聞こえてくる。
そこでようやく、彼女の態度に合点がいった。


「俺、超愛されてんだな」
「何でそうなるんだよ」
「いやぁ、だってなぁ」


にまにまと、嬉しいのが我慢できないといった表情を見せるので、頭にきて一発殴っておいた。











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