ラッキーマン
□cooking
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カタカタとキッチンから音が聞こえる。
普段は次男が自分の領域とばかりに占領している場所だが、今日は違っていた。
リビングにいた勝利はそろりと、キッチンの入り口から中を覗いてみる。
可愛らしいフリフリのエプロンを身に付けて、長い黒髪をひとくくりしている後ろ姿。
その様子は姿だけ見るととても可愛いのだが、勝利は頭のてっぺんから冷や汗が流れるのを止められなかった。
キッチンで料理を作っているのは、末弟だったのだ。
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