ラッキーマン

□キミとデート
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日曜というのは、いつもどこも混み合っているイメージがある。
それというのも、世界共通でこの日が休みだからであろうか。
だが最近では休日だというのに店を開き、かきいれ時と言わんばかりに商売をしているところもある。
今まさに、勝利と努力が赴いているこの遊園地こそ、その筆頭ではないだろうか。


入場券を購入し、いざゲートをくぐってみると人、人、人…
親子連れや恋人、友人同士もいるかもしれない。
いったいなんだってこんなに集まるのか。
あまり人混みが好きではない勝利は、隣にいる努力にバレないように眉間にシワを寄せた。
幸い努力は入り口で貰った園内の地図に夢中になっていたため、気付かれることはない。


「まずはどこに行きましょうか、勝利兄さん」
「あー…お前が決めろ」


まだまだ1日が始まったばかりのこの時間帯に、既に勝利は帰りたい衝動にかられた。
だが、折角久々の休日で前々から弟が楽しみにしていたことを知っているので、勝利は何とかそう返すと一生懸命にどこに行くか悩んでいる可愛い恋人の横顔を眺めていた。











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