猛獣使いと王子様

□シルビオ...U
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「・・・・あれ?今日はシルビオ休みなの?」



店に入り、カウンターの方を見てみると彼の姿はなかった。
いつもなら店に訪れると、



「お、ティアナ!いらっしゃい」



・・・と明るい声で声を掛けてくれる。
けれど、今日はその声がしない。




「あぁ、シルビオ??風邪だってよ」


「か、風邪ぇ??」


「昨日、雨に打たれてビショビショで帰ってきてさ・・・・」


「奥の部屋で寝てるよ」




代理の彼は、親指でクイッとカーテンで塞いである奥の部屋を指差した。
昨日は1日中雨降ってたのに・・・わざわざなんで・・・?



「シルビオの様子見てきても良い??」


「ん?あぁ、ティアナなら歓迎」




意味深に笑う彼に苦笑いを浮かべてから、奥の部屋に通じるカーテンを開く。




はぁ、この間はルシアが風邪引いて看病してたばっかりなのに・・・
今度はシルビオ??



溜息を吐きながら奥の部屋を目指し、薄暗い廊下をひたすら歩いていった。
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