猛獣使いと王子様

□シルビオ...U
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「シルビオ・・・・?」



ドアの取っ手をゆっくり傾け、中をそっと覗く。

・・・――わわっ?!


けどすぐにバッと顔を俯かせた。


シルビオは体の汗を拭っていたのだ。
そのため上半身は裸だった。



「ティアナ??・・・・いらっしゃい」



私に気付いたのか、熱っぽい視線で見つめながら微笑む。

なんだか自分だけ意識してるのが恥ずかしくなって、思いきって近づく。



「風邪・・・大丈夫??」


「ん、平気。寝てれば治るだろ」




ぶっきらぼうにそう言い捨てて、再び体を拭き始める。




「・・・・貸して、私が拭いてあげる」


「は?・・・いいって、自分でできるし」


「病人は言うことを聞くのっ」



シルビオからタオルを奪い取り、「ほら、後ろ向いて」と声を掛ける。

私はシルビオの後ろに回り、ベットに座り込む。
そして丁寧に背中を拭いていく。



・・・・自分から言っておいて、すごい・・・緊張する。
やっぱり・・・男の子の体なんだよなぁ。


そう思いながらぼーっとしていると・・・・




「あんま見るなよ・・・減るから」


「へ、減るってなによ?!」


「冗談だって」




・・・・冗談って・・!頬を膨らませていると彼は悪戯っぽく微笑むだけ。
けど、そんな所も好き・・・・。









「ハイ、終わったよ」


「ん、ありがとな」




いいながら服のボタンを留めていく。
私はその様子を見ながら、薬を棚の上に置く。




「ココに薬置いとくね」




そう言って振り向いた瞬間・・・――
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