日常生活
□『Senior Complex』
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「シーダ様のようにお菓子を作ってプレゼントできたら素敵ですね…」
ぽつりと呟いたクリスに、シーダは興味津々といった様子で尋ねる。
「あら!クリス、もしかして気になる人でもいるの!?」
わくわくしながらクリスの返答を待つシーダに驚愕の事実が告げられた。
「ええ…
ジェイガン様が…」
『Senior Complex』
「……………………………。
えっと……………、ジェイガン、様?」
「はい…」
頬を赤らめ俯くクリスは恋する乙女そのもので、相手があの老骨イガイガ肩パットジェイガンでなければ何の違和感もないというのに。
「父親に似た相手を恋の相手に求める、と言います。
私もジェイガン様に祖父の姿を重ねてしまって…」
ああっ恥ずかしい!
と
言いながらクリスは両手で顔を覆う。
「えっと…………………………そうね、こっ…恋は…自由だものね…」
フラフラとシーダはその場を立ち去った。
「シーダ様…?」
不思議そうに出ていくシーダをクリスは見つめる。
そんな彼女に声がかかる。
「クリス」
「…!ジェ…ジェイガン様!?」
「うむ。
クリス、突然ですまぬがわしはそなたを愛してしまったようだ」
ジェイガンに姿を変え、声をかけたチェイニーは内心笑いを堪えていた。
驚くか、さもなくば怒りだすか。
どちらにしろ真面目な彼女の反応が楽しみだ。
クリスの顔色を伺おうとちらりと彼女を見ると
「!?」
頬は紅潮し、目はらんらんと輝き、今にも口から涎を垂らしそうな勢いだった。
「ちょ…クリス…?」
両手を前に突き出し、クリスがチェイニーににじり寄る。
「ジェイガン様…!!
私…嬉しい…!!」
「ま…待て、待ってくれ…!
クリス…………………!
ちがっ……!
おれ………!
チェイ………!
アーーーーーーっっ!!!」
隊にチェイニーの絶叫が響いた。
チェイニー、散る。
♪チャ〜ラ〜