小説置場
□熱中症
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「直貴」
「け、いすけ…?」
「よかった…。ちょっと待ってろ」
直貴が目を覚ましたことを保険医に話し、もう少し安静にしていれば平気ということになった。
「まったく…、あれだけ動いていれば熱中症にもなるっての」
「ご、ごめん…」
「今度からはお前がなんて言おうと無理やりにでも休ませるからな!」
「はぃ…」
「とりあえず、よかったよ」
「えっ!?」
「このまま目を覚まさなかったら…とか考えちゃってさ」
「そんな大げさなw」
「本気でこっちは心配したんだからな!!」
「ありがとう」
「当たり前だ」
こんなバカなやり取りがたまらなく嬉しいと感じてしまうのは、俺がコイツを――…。
チュッ
「えっ…」
「心配してくれたお返し!!」
「…ありがとな」
Fin