過去ドフラミンゴトリップ

□勉強会
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『…だいたいは理解出来たと思う』
「そうか。フッフッフッ…そういやそうだったな、悪魔の実の説明が必要だった」
『だけじゃなくて、全部わからない…』
「今日はその辺を教えてやる」
『ん…ありがとう助かる。それにしても、あんな小さい子に食べさせるなんてリスク高すぎなんじゃない?大丈夫なの?』
「なァに、それ以上の価値がある」
『ふうん…。それってジョーラと話し合って決めてるの?』
「ジョーラ?いいや」
『…ひとりで決めてるの』
「あァ」
『へえ…』
「…?なんだ。ジョーラがどうした」
『いや…なにも…』
「フフフフ。言え」
『…、…あの、さ』
「あァ」
『ふたりは夫婦なの?』
「………ア?」
『ジョーラと、その、あんた』
「……」
『昨日聞きそびれたからまだわかんなくて…。ベビー達は誰かの子供?ジョーラは紅一点だしもしかしたらと思って』
「……」
『…?ねえ聞いてる?』
「……フフ、フッフッ!フッフッフッフッ!」







「オーホッホッホッ!んまー!そんな!誰が若の最愛の人ざます!名前ったらもー!ホッホッホッ!」
凶悪な笑みを浮かべてジョーラを見つめるドフラミンゴと、興奮して高笑いが止まらないジョーラを前に名前は自分が勘違いしていたことを知る
「そうそう名前、紅茶飲むざます」
『うんありがとう。クッキー貰っていい?』
「ええもちろん。若もどうぞ」
「……あァ」
ドフラミンゴの部屋で悪魔の実やこの世界の諸々について教わっていたが、名前の発言によりドフラミンゴがジョーラを召喚した。事実無根だときっちり訂正しようとしたのに、話を聞いたジョーラが色めき立ったのだ。ジョーラだってまだまだ枯れてない。訂正するどころか肯定してるとも捉えられかねない発言にぶっちゃけ、このババア…!とか思っちゃったドフラミンゴはあんまり悪くない。ともあれ名前は誤解していたと気づいたので口にすることはなかった
『あ、これ美味しい』
「ハイビスカスティーざます。この間行った島で売ってた北の海じゃ珍しいフレーバーざます」
『のーすぶるー…』
聞いたことない単語を耳にして名前は反射的にドフラミンゴを見る。ドフラミンゴは声に出さず あとで と告げた。名前が世界を飛び越えて此処に居ることを、ドフラミンゴは黙ってるよう釘をさしていた。ファミリー結成当初からの面々にくらい教えてもいいかとチラリと考えたが、絶対的な特別を誰かと共有してしまうのは惜しい気がしてやめた。とっておきの秘密にして、自分だけが抱えているのがいちばん愉しいだろうと。だからこそ最低限の知識をこっそり与えておこうとしたのに、名前のトンデモ発言で頓挫したのだ
「そうそう名前、あーたオムツを替えられる?デリンジャーのオムツ、あたくしが面倒みきれない時はたまに手伝ってほしいざます」
『オムツ?替えたことないよそんなの。簡単?教えてよ、たまにと言わず手伝うからさ』
「オホホホホ、簡単ざます。助かるわ、女手が足りてなかったところなの」
『紅一点だもんね』
「オーッホッホッ!誰がファミリーのマドンナざます!」
『ジョーラのその煽ってくスタイルあたし好きだな』
いや女子会かよ。呼びつけたときにティートローリーを持ってきた時点で察してはいたが、それより先に話し合わねばならないことがあったので黙殺したのが失敗だ。椅子に座って居座る気満々だ。紅茶は美味いが遠慮してもらいたい






「…あら!そろそろデリンジャーがお昼寝から起きる頃ざます。あたくし失礼します」
『ん、紅茶ありがとうね』
三十分ほど喋り倒していたジョーラが唐突に退散したことで女子会はお開きとなった。部屋から出ていくのを見届けて、さっそく名前が質問する
『ねえ、知らない単語ばっかりだったんだけど…。まずノース…』
「フフ、北の海。この海域のことを言う」
『へえ…』
今更疑いようもないが、違う世界なんだなあとジョーラとの会話でしみじみ実感した。昨晩の歓迎会でも同じような感覚を覚えたが、昨晩はベビー5を筆頭に子供たちが率先して話していたのでなんとなくついていけてたのだ
『はぁー…昨日の今日じゃさすがに覚えるにも限界があるなー…』
「最低限だけ今日中に覚えておけ。あとは…フッフッ…しばらくはおれの傍に居ろ。安心だろう」
『……』
そうかな?との疑問はとりあえず飲み込んでおいた。知識に関して安心出来るのは間違いではないのだし
『…あぁ、でもホッとした』
「なにがだ?」
『あんたとジョーラが夫婦だったらジョーラに申し訳なくてどうしようかと思った』
「あァ、フフフフそんなこと考えてたのか」
『考えるでしょうよ。節操無いのは勝手だけど巻き込ま……えっまさかジョーラにも、』
「ねェわ」
口に手を当て青ざめて軽蔑の目をする名前に対して前のめりで否定した
『…ま、いいけど』
ドフラミンゴの手癖の悪さなんてどうでもいいのだ。内心で抱えていた問題が解決したので良しとする
「……」
一方ドフラミンゴは、キスしたときのことを思い出していた。今まさにキスをしますと言わんばかりの距離に居て、しない理由も無いからした。そのせいで名前は勘違いしているが、別に節操無しのつもりはないしだからって困ってもいない。むしろ女を選べる立場に位置している。いちいち言うつもりはないが、キスしてああも拒絶されたのは初めての経験だった。新鮮で面白く思うと同時に、少々の不満もある。なにせ重ねた唇の感触は悪くなかったのだから

『どうしたの』
「…いいや、何も」
『そう』
ベビー5と話すときより愛想が無いのも不満と言えば不満だが、ファミリーだと認めたのだからこの先いくらでも好きに扱える
「…フフフ。次の勉強は昼メシのあとにするか」
誰かに見つかる前でよかった。一番に手に入れられた。二番を作らせる気などさらさら無い。いつでも目の届くところに飾っておこうと決めたら、愉しくてつい笑った
























神のおもちゃ



(晩メシまでおれと名前チャンは部屋に居る。フッフッフッ、誰も入るなよ)(べへへへ、ご機嫌だなァドフィ)























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若いドフラミンゴのほうが現ドフラミンゴよりストイックそうなイメージ

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