日記

ぐだぐだ喋りませう

◆ドフトリ夢主で小話 

※続々(以下略)・夢主がカタクリに嫁ぐ
※カタクリ夢

カタクリと夢主のサイズ差をお分かりだろうか。夢主の生まれ育った元の世界で5mを超える人間は存在しない。それどころか生物全体でもそうそうお目にかかれなかった。しかしこの世界は違い、山のように大きな人間も手のひらサイズの人間も当たり前に溢れているし動物が喋りもする。楽しいと思う反面、自由過ぎるゆえの悩みもあった
「……」
『……』
腕を組みむっつりと不機嫌を晒すカタクリと、どうしたものかと悩む夢主。だいたいは上手くやってる二人にとって唯一と言っていい問題は夜の営みについてだった。どう考えても、不可能。夢主の身長が元の世界の女性の平均以上であったとしても何の足しにもならないサイズ差がそこにはあった
「…だからってお前は夫がほかの女とヤるのを良しとするのか」
『まあ…こればっかりはあたしじゃどうにも…それにほら、一生我慢するなんてムリな話でしょう』
「……」
黙るということはカタクリも少なからずそう思うからだ。だがしかし、まさか夢主から推奨されるとは思ってなかった
「それは夢主もそうなのか」
『え?あー…どうかな…今のところそんな気無いけど…やっぱり一生は難しい…かも…?』
「……」
夢主が他の男と?自分を差し置いて?冗談じゃない、自身が出来ない事をなぜ他の男が。裂けた口以外に自分自身に腹が立つ日が来るとは思ってもみなかったと、カタクリは大きく育ってしまった自分に後悔する。抱きしめられるしキスも出来て、ひとつのベッドでふたり眠るだけで満足しないのは仕方ないだろう。いい大人で、夫婦なのだから。発散させるだけなら夢主の言う通り外へ行けばいいが、それをすると夢主が同じ事をするのを許す様なものでそれだけは認めるわけにいかない。だがどうしても積み重なっていく欲がある
「……わかった」
『あ、うん』
「おれが縮むか夢主が伸びるかしたらいいわけだな」
『……うん?』
「なるべく早く結果を出す。待っていろ」
『は?な、なに?何する気?』
「少しばかり出てくるが他所へ行くんじゃねェぞ」
『ちょ、は?えっカタクリさん!?どこ行くの!?』
はっきり言ってなんでも有りのこの世界で出来ない事は無い。カタクリは僅か数日後にイワンコフを連れて戻り、夢主は恐怖に震えた

兄ちゃんが出した答えはイワ様に何とかしてもらう、でした。兄ちゃんの体をせめて2mくらいだった年頃まで変化してもらうってどうよ??解決じゃね??そして本編より先にイワ様と一方的な再会を果たす夢主。カタクリ兄ちゃんでオメガバースは〜?ってコメもらって、いやぁ考えはいるけどそれよりまずこの身長差ね!兄ちゃんなんで5mもあるん?ミンゴの3mもギリギリアウトなんだぞ!

2019/01/13(Sun) 10:56  コメント(0)

◆ドフトリ夢主で小話 

※続々(以下略)・夢主がカタクリに嫁ぐ
※カタクリ夢

気紛れに開催されるお茶会に久し振りに参加したカタクリとその妻をクラッカーは盗み見る。別にこそこそする必要は無いのだがあの二人を揃って見ようと思うとついこうなってしまう。クラッカーから少し離れた席についた二人は近くに座る兄妹達と話している。カタクリが結婚してからというもの兄妹達の話のネタは常にこの二人だ。傑作・完璧・最強等々と言われてきたカタクリが妻の前ではどうなのか気になる。政略結婚だったが周囲の予想を裏切り夫婦円満なのもかなり気になる。クラッカー的にはカタクリが意外と紳士な振る舞いをすることに驚いたのだが、妹達に言わせれば「お兄ちゃんは完璧!」だそうだ。戦闘ではそうでも女性の扱いは別物だろと思うが、スマートに夢主をエスコートするカタクリを見ているので妹達の言い分はあながち間違ってない。しかしこういう場に来た時、二人だけの会話はあまりない。それは、ここぞとばかりに二人に話しかける兄妹達のせいだがそれにしても少なく思う。例えば今回のお茶会なら「美味いか」『とっても』クラッカーの耳に届く範囲の二人の会話はこれだけだ。これも妹達曰く「多くを語らないクールなお兄ちゃん最高!」で終わった。勝手にしてくれ。要所で夢主を気遣うから冷えた関係とはまた違うがドライだなという感想を抱く。下世話だが夜は一緒に寝るのかも気になるところだ。だが何せ体格差がありすぎるからカタクリの寝返りひとつで夢主は潰されて死 んでもおかしくない。それにあの兄が誰かと一緒に寝るだなんて全く想像つかないからやはり別々の線が濃いと思っている。別に夫婦だからと浮かれる年齢でもないし夢主も比較的淡白な性質だろうしそもそもあの兄だし
「カタクリ兄達みてェなアッサリした関係のほうが案外上手くいくのかもな。な、ブリュレ」
「エッ!?………アー……そ、そうね……」
まァそれでも次はもっと近くに座ろうと、ピンクのマカロンを頬張りながらクラッカーは考えるのだった

2019/01/07(Mon) 00:28  コメント(0)

◆ドフトリ夢主で小話 

※続々々々・夢主がカタクリに嫁ぐ
※カタクリ夢
※ブリュレと夢主の会話

「ねェ夢主…、アタシ見ちゃったの」
『なにを?』
「その…カタクリお兄ちゃんが…夢主の膝枕…メリエンダ…」
『あー…』
「わざとじゃないのよ!?遊びに来たらたまたま!それにお兄ちゃんじゃなくて夢主の部屋に行ったの!」
『そんなに慌てなくてもいいって。あたしの部屋か…そういえばこの前いつもよりメリエンダの時間が押してて社を作らず食べ始めてたっけ』
「そうなの!いっつも社の中だから!」
『まあ今回はカタクリさんに非があるよ。…それよりも、ブリュレをがっかりさせちゃったかな?』
「まさか!しないわよ!……実はね、アタシ昔見たことあるの…。お兄ちゃんがまだ社にこもって食べる前に…その時も鏡の中から」
『あ、そうだったの?ならブリュレは慣れてるんだ』
「慣れ…?それは…まァそう、ね…?」
『カタクリさんから口を隠しはじめた事情は聞いてるけど、ブリュレが気にしてないならあそこまで頑なじゃなくたっていいのにね』
「それはそうなんだけど、アタシがあの姿を知ってるのをお兄ちゃんは知らないから…言わないでね?」
『えっカタクリさんバレてるの知らないの。それは……知ったら相当恥ずかしがるよ?』
「だって完璧なお兄ちゃんがあんなに必死に隠してるのに…今更言えないわ」
『普段からブリュレ達が完璧完璧 煽るからぁ』
「だってカタクリお兄ちゃんは完璧なんだもの!」
『まあねぇ…あんなに強くて男らしくて凛々しくて頼りになる人が甘いもの大好きで案外甘えたがりなんて、確かに完璧かもねぇ…』
「究極の萌えね」
『ていうかあなた達兄妹ってだいたいそうじゃん』

2019/01/02(Wed) 11:42  コメント(0)

◆ドフトリ夢主で小話 

※続々々・夢主がカタクリに嫁ぐ
※カタクリ夢
※ミンゴ終了のお知らせ

晴天の下、人々の祝福を浴びて花嫁と花婿が石畳をゆっくり歩く。ハクリキタウンで行われた二人の結婚式を一目見ようと町は人でごった返している。民衆は誰もが笑顔で、それに応え心底幸せそうに微笑む花嫁は美しい。花婿はそんな彼女に寄り添って、ストールで隠した口もとは花嫁と同じく弧を描いている。ひとつの風景画のような光景をドフラミンゴは遠巻きに眺めていた。しかしドフラミンゴの瞳が映すのはウェディングドレスを着た夢主だけだ。あんなふうに微笑む夢主を久しぶりに見た。あんなふうに誰かに寄り添う夢主を初めて見た。ドフラミンゴ以外の男の傍で生きる夢主が居るなど考えたことなかった。互いに望まぬ結婚であったのは嘘ではない。けれどカタクリは家族を愛したし夢主は傍にいる者を大切にした。たったそれだけ、二人には充分だった。誰かが二人を見て幸せそうだと呟いた。幸せなものか。幸せであるべきじゃない。自分の隣に居ない夢主がどうして幸せでいられるのか、ドフラミンゴは理解できない。白いウェディングドレスが陽の光を反射して眩しさすら感じる。だがそのドレスだって頭を飾るティアラだって手に持つブーケだって民衆だって、ドフラミンゴならいっそう素晴らしいものを用意出来た。ドレスローザを照らす陽の下で微笑む夢主はもっと美しいと言いきれる。目蓋の裏側にはドフラミンゴに寄り添い笑う夢主がはっきりと映し出せるのに、なぜそれが現実じゃない。ふいにあの夜のココアの味が口に広がった
「…そこはお前の居場所じゃねェだろう」
どうして隣に立つのがおれじゃない。サングラスの奥では氷のような眼差しがいつまでも夢主の姿を追いかけていた

あけましておめでとうございます今年もどうぞよろしくお願いします!そして新年1発目が狂気に満ちたミンゴですいません!カタクリ兄さんと夢主の甘い話にしたかったけど、一応ほらミンゴさんを差し置くわけにはいかないかなって…。メインにしてあげなきゃって…。

2019/01/01(Tue) 10:37  コメント(0)

◆ドフトリ夢主で小話 

※続々・夢主がカタクリに嫁ぐ
※カタクリ夢

「あ〜〜ん♡…うまし!焼き具合が絶妙だ、また腕を上げたな。うまし!」
『そう?ありがと』
夢主の膝を枕にしたカタクリは大きな口を目一杯広げてケーキを食べる。夢主からすると信じられないくらい大きく作ったケーキもカタクリにかかれば2口だ。しかもそれを一度に3つも4つも食べるのだから見てるだけで胸焼けする。だから夢主はカタクリのメリエンダに付き合う時はココアだけで済ましていた。本当はストレートティーでも充分だが、甘い物を食べたくないなんてどこか病気かと心から心配されてしまっては飲みたくても飲めない。胃袋のサイズも身体の代謝も違うと懇々と言って聞かせ、ココアでなんとか納得してもらった。メリエンダ中のカタクリをうっかり目撃してしまった日から、カタクリは何やら吹っ切れたようでほとんどの場合は夢主を誘ってメリエンダするようになった。裂けた大きな口に獣のような牙。クールだと思っていた男が寝そべり甘い物を口いっぱいに詰め込んで目尻を下げていた。そりゃあ驚く。当然だろう。だけど夢主はそれだけだった。この世界の住人ではない彼女は、この世界はなんでも有りの不思議な世界だと解釈してる。だから例えば目が5つも6つもあろうが足が1本だろうが熊が喋ろうがどれも驚きはするが『まあこの世界はね』と咀嚼してしまう。みんな均等に驚いて終わりだ。それよりも、いつもキリリとした顔で「美味かった」とだけ告げてくる男があんなに美味しそうに食べてくれてたのだと知れて嬉しかった。それを言うと顔を赤くして拗ねるから黙ってるが。メリエンダのゆるゆる顔を晒すのは良くてコッチの何が今更ダメなのかと思いもするが、格好付けてたのがバレたのが恥ずかしいのだろう。何それカワイイと笑いを堪えた夢主は偉い

「本当に食わんのか。半分分けてもいいんだぞ」
『見てるだけでお腹いっぱいです。あとほら、全部飲み込んでから喋るようにいつもいってるじゃん』
「うまし!」
『ちょっと…』
注意を無視して食べ進めるカタクリに怒るがカタクリの言い分はこうだ
「誰にも迷惑かけてねェ」
『う〜ん……うん…それは…どうだろう…』
膝の上は食べカスぽろぽろだししかもかなり痺れてる。これはなかなかの迷惑行為では?と思うが自分の前でだけこうなのだから強く言えない
「しかし明日はクラッカーが遊びに来るからな、こうしてメリエンダするのは無理かもしれねェ」
『ああ、注射嫌いの』
「その覚え方は如何なものかと思うぞ…まァとにかく、明日はこの時間が無いからな。今日は明日の分まで満喫して何が悪い」
『それと食べながら喋るのは別問題でしょう』
「うまし!」
『あーはいはい、どうぞごゆっくり。カタクリさんの気の済むまで付き合いますよ』
「あ〜〜ん♡」
夢主は呆れながらも笑ってカタクリの頭を撫でた。あの日の不安に揺れる瞳はもう見ることは無いだろう

予想以上に甘くなった…。虫歯になりそう。そしてこれは確かに夢主×カタクリだ。間違いない。

2018/12/31(Mon) 02:06  コメント(0)

◆下の小話について 

マリリン・モンローの“お熱いのがお好き”を観てラストシーンのやり取りをカタクリにさせたくなった。テレビでたまたまやってたんだけど、すごく面白かった。登場人物みんな可愛い!カタクリはここから覚醒して夢主に甘えまくればいい。それをうっかり見ちゃう鏡の中のブリュレは被害者。というか、カタクリお兄ちゃんの人気が高くて笑いました。ミンゴ置いてきぼり。でもカタクリと夢主の話は書いてて楽しい。まだ書きたい。

2018/12/30(Sun) 11:10  コメント(0)

◆ドフトリ夢主で小話 

※続・夢主がカタクリに嫁ぐ
※カタクリ夢

ひとつ屋根の下で暮らしていて隠し通せるはずがないと覚悟していたが、カタクリは内心でひどく動揺した
『…カタクリ様…』
目を丸くさせる夢主が何を考えているのかなんて想像に容易い。だって幼い頃に散々浴びせられてきたのだから
「…部屋へ下がってろ、荷造りはホーミーズにさせよう」
『……は?』
食べかけのチョコレートタルトを床に置き低い声で言う。シェフの作る、カタクリの好みにぴったり合わせたドーナツよりも夢主の作るありふれた味のお菓子ばかり食べるようになったのは、美味かったと告げた時の彼女の嬉しそうな顔が見たいからだ。しかしそれも今日で終わり。醜く裂けた口を見て傍に居ようと思うはずがない。妻であることに絶望しただろう。ありのままの自分を誇っていたのはもう遠い昔で、今のカタクリは完璧な存在でなければならなかった
「明日には屋敷を用意する。今夜はホテルに泊まるといい」
『…、…え?な、なに…?どういうこと?』
「この口を見た」
『…え、う、うん…?』
「一緒には居られねェだろ」
いつからか、この口を見たものを生かしておくわけにはいかなくなった。けれどまさか妻の命を奪えるはずもない。相変わらず目を丸くさせたままの夢主はその場を動こうとせず、その視線が自身の口もとへ向けられてるのだと思うといっそ怒鳴りつけてしまいたかったが彼女は何も悪くない。だが一刻も早くこの場を去ってほしかった
『……なんで一緒に居られないの?』
カタクリの心情などこれっぽっちも気づかぬ夢主は惚けたように訊ねる
「この口を見た」
カタクリは先程より強く言う
『…見た、けど…それが理由…?』
「……メリエンダ中の姿を見られた」
口だけじゃない、この、緩み切っただらし無い最悪の姿をよりによって妻に見られた。一番完璧でありたい人の前でこの姿を晒した
『あぁ…、そう言えば寝っ転がってたね…。びっくりしたけど誰に迷惑かけてるわけでもないんだし、いいんじゃない』
「…いいんじゃない、だと?」
あっけらかんとする夢主にカタクリの表情が険しくなっていく
「誰にも見られるわけにいかなかった」
『それは…ごめんなさい』
「この口も、食ってる姿も、誰にも見られるわけにいかなかった」
『…もう見ない』
「…フクロウナギのようだ」
『…?ふくろ…?なにそれ?』
「……口が裂けたバケモノだ」
『へえ…』
「バケモノのおれが恐ろしいだろう」
『いいえ特には』
「…一緒に居ればお前も蔑まれる」
『そう』
「お前を傷つける」
『守ってくれないの?』
「……醜いこの顔に失望したか」
『しない』
「あのだらし無い格好は」
『いいんじゃない』
「完璧な男と言われてるヤツがこのザマだ」
『完璧な人なんていないよ』
夢主が呆れた顔でカタクリの頬に付いたチョコを拭う
『あたしはね、特別美味しいわけじゃないあたしの作ったお菓子を美味しいって言ってくれるカタクリ様が好きなだけよ』
カタクリは、だったらついでに他人行儀な様付けをいい加減やめてくれと言えばいよいよ彼女の前で完璧で居られなくなるなとチョコの付いた指先をぼんやり眺めた

2018/12/30(Sun) 11:03  コメント(0)

◆ドフトリ夢主で小話 

※夢主がカタクリに嫁ぐ
※逆ハー主がいる
※カタクリ視点

ドンキホーテファミリーの船が港へ着き、おれが直接出迎えた。降り立ったファミリーの中から、おれのもとへ進み出たのは夢主と呼ばれていた女だ。ママとドンキホーテ・ドフラミンゴのビジネスにくっ付いて来ていたのを何度か見たことがある。何処へでも連れ回していると噂で聞いたことがあったので彼女がドフラミンゴの特別だったのは間違いない。しかし今では過去形だと思っていた。最後にドフラミンゴを見たとき隣には別の女がいた。ドフラミンゴの腕に絡むその女こそ今のヤツの特別だと、そう、思っていたのだが

『…カタクリ様、今日から…よろしくお願い致します』
「…アァ」
緊張の面持ちでおれを見上げ挨拶した夢主に返事をする。今日からこの女はおれと暮らす。ママとドンキホーテファミリーのビジネスに巻き込まれ差し出されたこの女は、おれの妻となる
「そう緊張するな、力を抜け。そんなんじゃ墓まで持たねェぞ」
『…、…え…』
目元しか見えないなりになるべく穏やかな声を出すよう意識した。夢主はややあって意味を理解したようで、きょとりとしたのちに静かに、柔らかく笑った
『ふふ、…そう、そうだね、今日から長いものね』
「……」
夢主が笑ったその瞬間、肌を貫かんばかりの殺気がおれに向けられた。殺気の主は言わずもがなドフラミンゴで、ちらと見ればひとつも笑わず青筋立てておれを見据えている。夢主がおれに近づいた時から蛇のように絡む視線が続いていた。一歩も動かず、その眼だけが夢主を離そうとしない
「挨拶はいいのか」
『散々済ませてきたから…もういいの』
「そうか…ならば行くぞ」
差し出した手を取った夢主は一瞬後ろを振り返り、メイド服の女が泣きながら手を振ったからそれに応えたがドフラミンゴを見ることは無かった。“特別”をすげ替えるなんて愚かな真似をするからこうなる。もう特別ではなくなったんだろう。お前の隣に寄り添っているのは別の女だ。憐れで強く美しいこの女はおれが幸せにしよう。おれは家族を何より大切にする

カタクリ大勝利。今は義務感と優越感だけでもこれからちゃんと好きになってくといい。ミンゴは後悔の嵐。

2018/12/28(Fri) 16:11  コメント(0)

◆ドフトリ夢主で小話 

欲しがらないわけではないが、多くを望まない夢主に手ずから何かを贈ろうとしてもなかなか叶わない。この世にふたつと無い宝石やドレス、果ては島だってドフラミンゴなら用意出来た。けれどそれらを贈りつけたって期待通りの反応をしてくれないことはいい加減理解している
『ぅわっ』
「危ねェ、気をつけろ」
雪に覆われた冬島に上陸し、ディナーを終えてメインストリートを二人で歩く。足を滑らせた夢主の肩を抱いて支え、そのまま引き寄せてぴったりくっついても彼女は何も言わず受け入れた。街は無数のアイスキャンドルが点灯していて幻想的に煌めいている。視線をあちこちに滑らせ、その煌めきを瞳に映しながら歩く夢主の様子を横目で見たドフラミンゴは、夢主にならって風景に目をやった。綺麗だと思うがそれ以上の深い感情はない。どころか、久しぶりに履いたブーツが歩きにくいなとばかり考えた。それでも黙っているのは他ならぬ夢主の為だろう。欲しがらないわけではない。望まないわけではない。この風景がみたいと彼女が口にした。叶えて当然だった。結局ドフラミンゴの視線は夢主に戻り、新雪の上を歩く夢主がまた足を滑らせないかを気にした
『綺麗ね』
鼻を赤くさせた夢主が白い吐息を吐き出しながらふいに言う。目を回すほど高価な贈り物でもない、小さい島の毎年この時期に繰り返す街並み。そんなちっぽけなものが夢主の表情をとびっきり輝かせるから時々おもしろくなくなる
「…そうだなァ」
だけど彼女の為ならばこっそり遠回りをして帰るくらいのことはしてしまうのだ。尽くしている自覚は無く、ただ夢主の喜ぶ顔が気に入っているだけのつもりでいつだって何かを与えたがる

「……アァ、綺麗だ」
振り返ると二人の足跡が並び続いていて、彼にとってはこちらのほうがよほど素直に綺麗だと思えた。帰ったら夢主の淹れた紅茶を飲もう。前を向き直したドフラミンゴはやはり夢主ばかりを見ていた

クリスマスは過ぎたけど…冬っぽい話。追い詰めてばっかりだと可哀想だから少し甘めもたまにはね!

2018/12/26(Wed) 14:22  コメント(0)

◆ドフトリ夢主で小話 

※夢主が政略結婚でシャーロット家に嫁ぐけど一切触れられない
※前後無視
※登場しないけど多分逆ハー主がいる世界観
※前夜の話、船の中

世が更けても寝付けず、ドフラミンゴはとうとうベッドを抜け出す。喉が渇いたわけではないがなんとなくダイニングへ向かうと甘い匂いが漂ってくる
「夢主チャンか」
灯りのついたダイニングには夢主が居た
『あれ、眠れないの?』
「それはおれのセリフだ。こんな時間まで何してる」
『寝てたんだけど目が覚めちゃって』
手に持つカップを見せながら夢主が応える
『なにか飲む?ラムでも温めようか?』
「…いや、いい……それをくれ」
『これ…?ココアよ?』
「アァ」
『…甘いよ…?』
「それでいい」
『…わかった、』
「それでいい、寄越せ」
すぐ作ると続けようとした夢主の言葉を遮りドフラミンゴは言った。夢主はドフラミンゴとカップを見比べて、それから特に何も言わず彼の望んだ通りに手の中のカップを渡す。ドフラミンゴはほんの少し口をつけ、眉をひそめる
「……甘ェ…」
『そりゃああたしの作るココアだもの。忘れてたんでしょう』
呆れる夢主と甘すぎるココア。ココアは夢主の好きな飲み物のひとつだった。彼女と二人きりの空間はやけに懐かしく、けれどひどく馴染むようにも感じる。忘れてたのか、そうじゃないのか。ドフラミンゴには判断出来なかった
「…部屋に戻れ、明日は早い」
好きでもないココアを一気に飲み干して夢主をダイニングから追い出す
『じゃあおやすみなさい、良い夢を』
「……アァ」
自室へ戻る華奢な後ろ姿をつい見つめた。遠ざかる背に、何か大きな間違いを犯してしまったと突きつけられた気がした。明日のいまごろ彼女は別の船で別の男とココアを飲んでいるかもしれなくても、何と言葉にしたらいいのかわからなかった。きっともう二度とこんな夜は訪れない。それだけははっきりしていてドフラミンゴはどうしてか泣きたくなった

夢小説あるあるの逆ハー補正が発動してるから夢主が離れていくのを止められないよ!あーもっとちゃんと書きたい…。というか、クリスマスなのに暗い小話ですいません。

2018/12/25(Tue) 00:59  コメント(0)

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