日記

ぐだぐだ喋りませう

◆ドフトリ夢主で小話 

※続々・夢主がカタクリに嫁ぐ
※カタクリ夢

「あ〜〜ん♡…うまし!焼き具合が絶妙だ、また腕を上げたな。うまし!」
『そう?ありがと』
夢主の膝を枕にしたカタクリは大きな口を目一杯広げてケーキを食べる。夢主からすると信じられないくらい大きく作ったケーキもカタクリにかかれば2口だ。しかもそれを一度に3つも4つも食べるのだから見てるだけで胸焼けする。だから夢主はカタクリのメリエンダに付き合う時はココアだけで済ましていた。本当はストレートティーでも充分だが、甘い物を食べたくないなんてどこか病気かと心から心配されてしまっては飲みたくても飲めない。胃袋のサイズも身体の代謝も違うと懇々と言って聞かせ、ココアでなんとか納得してもらった。メリエンダ中のカタクリをうっかり目撃してしまった日から、カタクリは何やら吹っ切れたようでほとんどの場合は夢主を誘ってメリエンダするようになった。裂けた大きな口に獣のような牙。クールだと思っていた男が寝そべり甘い物を口いっぱいに詰め込んで目尻を下げていた。そりゃあ驚く。当然だろう。だけど夢主はそれだけだった。この世界の住人ではない彼女は、この世界はなんでも有りの不思議な世界だと解釈してる。だから例えば目が5つも6つもあろうが足が1本だろうが熊が喋ろうがどれも驚きはするが『まあこの世界はね』と咀嚼してしまう。みんな均等に驚いて終わりだ。それよりも、いつもキリリとした顔で「美味かった」とだけ告げてくる男があんなに美味しそうに食べてくれてたのだと知れて嬉しかった。それを言うと顔を赤くして拗ねるから黙ってるが。メリエンダのゆるゆる顔を晒すのは良くてコッチの何が今更ダメなのかと思いもするが、格好付けてたのがバレたのが恥ずかしいのだろう。何それカワイイと笑いを堪えた夢主は偉い

「本当に食わんのか。半分分けてもいいんだぞ」
『見てるだけでお腹いっぱいです。あとほら、全部飲み込んでから喋るようにいつもいってるじゃん』
「うまし!」
『ちょっと…』
注意を無視して食べ進めるカタクリに怒るがカタクリの言い分はこうだ
「誰にも迷惑かけてねェ」
『う〜ん……うん…それは…どうだろう…』
膝の上は食べカスぽろぽろだししかもかなり痺れてる。これはなかなかの迷惑行為では?と思うが自分の前でだけこうなのだから強く言えない
「しかし明日はクラッカーが遊びに来るからな、こうしてメリエンダするのは無理かもしれねェ」
『ああ、注射嫌いの』
「その覚え方は如何なものかと思うぞ…まァとにかく、明日はこの時間が無いからな。今日は明日の分まで満喫して何が悪い」
『それと食べながら喋るのは別問題でしょう』
「うまし!」
『あーはいはい、どうぞごゆっくり。カタクリさんの気の済むまで付き合いますよ』
「あ〜〜ん♡」
夢主は呆れながらも笑ってカタクリの頭を撫でた。あの日の不安に揺れる瞳はもう見ることは無いだろう

予想以上に甘くなった…。虫歯になりそう。そしてこれは確かに夢主×カタクリだ。間違いない。

2018/12/31(Mon) 02:06

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