日記

ぐだぐだ喋りませう

◆小話 

※あんぱん な世界にトリップ
※見た目が猫

「夢主ちゃんこんにちは!」
『こんにちはアンパンマン。パトロールご苦労さま』
「なにか変わったことはない?」
『うん何もないよ。あ、そうださっき野いちごを摘んだから持っていってよ』
「うわあ!ありがとう!」
究極の自給自足を前に失神したのは遠い昔だ。頭部をちぎって他人に渡す、そんな狂気がまかり通るのは此処がとてつもなくメルヘンな世界だからだろう。目が覚めたら湖の畔に居た私は人間を辞めていた。いや、それには若干語弊があるか。正確には半分人間を辞めていた、だ。透き通るほどキレイな湖に映った私は猫人間だったのだ。服を着て二足歩行の猫になってた私はまず1回目の失神をし、再び目覚めても変わらぬ現状に泣いた。わんわん泣いていたら空から人(その時はそう見えた)が降ってきて絶叫した。あんまりにも泣きまくる私にオロオロしたソイツは何を思ったか突如「元気になるよ」とぬかして頭部をちぎって寄越してきたところで、私は2回目の失神をした。3度目に目覚めたらベッドの中だったからアレは夢だったんだと喜んだのも束の間、たくさんのパン人間に囲まれた私は自分の人生が変わったと悟りを開く。いやいやそれにしたってなぜ猫人間?ジャムおじさんとバタコさんは人間じゃねーか。まさか人間じゃないのか?さすがに訊ねにくいから聞いてないが、その可能性は多いにある。そんなこんなでこの世界で生きてくことになった私だが慣れとは恐ろしいもので、今やすっかりこの体にも生活にも馴染んでいる
『……もう行ったよ』
「ふうよかった。この時間はパトロールだったのか、覚えておくぜ」
物陰から出て来たコイツはバイキンマン。なんか懐かれてよくウチに遊びに来る
「おいそろそろいいんじゃないか?」
『ああうん、そうだね』
野いちごを入れたマフィンを焼き、それを冷ましてる最中にやって来たバイキンマンは当たり前にマフィンを食べる気満々だ。お茶会の間延々とアンパンマンを倒す作戦を聞かされた。彼の不屈の精神力には頭が下がる
『そんなことよりドキンちゃんの分も残しておいてよ』
「そんなこととはなんだ!ドキンちゃんに怒られるからそれくらいわかってる!」
1個だけ避けたのを見て、あードキンちゃんがキレるなと思った。この世界は平和だ

2019/03/13(Wed) 09:09

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