final fantasy

□かけがえのない存在
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『FF8 スコール×リノア』





「・・・後悔、したこと、ないの?」



「・・・何に対して?」



「ん〜・・・色々」



「・・・したことがない、って言えば

多分嘘になってしまう・・・でも」



「でも?」



「・・・後悔してるからこそ

今の俺は前を向いていられる」



「後悔してる、から?」



「いや・・・後悔しても

前を向く強さを持てたから、だろうな」



「前を向く強さ?」



「・・・後悔して、立ち止まっても

今の俺には守りたいものがあるから

俺は一人じゃないって・・・

それを教えてくれる大事な人がいるから」



「・・・・・・それ・・・」



「・・・言わなくても分かるだろ?」



「っ・・・急に、そんな・・・」



「急にって、こんな話題

振ってくる方が急だろ」



「・・・だって・・・・・・

・・・不安に、なったんだもん」



「不安?」



「・・・どんどん、スコールが

遠くに感じちゃって・・・

どんどん先を歩いて行くから

・・・それはとっても良いことで

私も嬉しく思うし誇らしく思う、けど

・・・私は、そんなスコールに

全然、相応しくないなって・・・」



「ふざけるな」



「え・・・」



「今も言っただろ?

俺は、リノアがいるから・・・

リノアがいつも隣りで笑ったり

怒ったり、泣いたりして

傍にいてくれるから

前を向いて歩いて行けるんだ」



「っ・・・」



「・・・相応しいとか

相応しくないとか

そんなこと、全く関係ない

・・・・・・言わせるな、こんなこと」







鈍い俺だから、胸の内に秘める

そんな不安にもなかなか気づいてやれない。

そんな自分自身に後悔することは

少なくないんだ。

だけど、それでも俺は

守りたいんだ。

全身全霊、全てをかけて

お前が抱く恐れや不安を

取り除いてやりたいんだ。



俺がひたすら前を向いているのは

その先にお前がいるから。

遠くになんて絶対行かせない。

その背と行く先を守るのは

俺だけなんだ。

一人になんて絶対にさせない。





『俺の糧はお前なんだってこと

よく理解しておいてくれ。

もし、それでも不安になるなら

何度だって抱きしめて、言葉を贈るから』







〜END〜



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