ワンドオブフォーチュン

□あれから僕らは・・・
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『ワンド〜ユリウス×ルル〜』





目覚めると温かさを感じて

腕に抱きしめる愛しい存在。

穏やかな寝顔を見つめ

緩んでいく頬を自覚する程に

緩みきっていると思う。



彼女よりも早くに目覚めるなんて

珍しい、というより

数える程もあるかどうか。

でも、こうして寝顔を見れるなら

早く起きるのも良いなと思う。







「・・・ルル」



「ん・・・ユリ、ウ、スぅ・・・」







寝言でも俺の名前を呼んでくれる。

こんなにも幸せなこと

他にはないな、なんて思えて。

昨日、俺達が家族となり

皆に祝福してもらった。

今までで一番綺麗なルルを

昨夜、俺の全てで精一杯愛して。

だから、こうして

当たり前だけど当たり前ではない

幸せな日々を俺とルルにくれた

全てのものに感謝する。

そんな気持ちを忘れないように。



ねえ・・・ルル。

明日も明後日も、その先ずっと。

こんな朝が迎えられるように

二人でもっと幸せな家庭を

築いていこう。







「・・・愛してるよ、ルル」



「・・・・・・私、も」



「あ・・・起きた?」



「・・・朝から、恥ずかしいわ」



「どうして?」



「うぅ・・・だって・・・」



「仕方ないよ・・・

だって、ルルが可愛いから

こうして言葉にして出さないと

どうにかなっちゃいそうだ」



「!!・・・何、言うの」



「・・・ねえ、ルル?

キス・・・は、許してくれる?」



「っ・・・・・・うん」







小さく了承してくれた彼女に

嬉しさを隠しきれず。

柔らかな桃色の髪を撫でて

その白い肌に手を添えて

ゆっくりと唇を重ねた。





おはよう・・・世界で一番、愛しい人。









〜END〜


 

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