final fantasy

□Valentine(2012)
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「リノア、何を怒ってるんだ」



「・・・知らない」



「・・・はぁ・・・

言ってくれないと分からない」



「自分の胸に聞いてみてよ」



「・・・思い当たらないから

聞いてるんだ」



「・・・・・・スコール

今日は、何の日か知ってる?」



「今日?」



「うん」



「(今日は、2月14日だよな)・・・

・・・・・・!バレンタインか?」



「そう!」



「?それとお前が怒ってるのに

どんな関係が・・・」



「だって!!

スコール、モテるんだもん!

朝からず〜っと、女の子達が群がって

いっぱいチョコレート

貰ってたじゃない!!」



「(ああ・・・それであんなに

声かけられてたのか・・・だが)

・・・貰ってないぞ」



「え?」



「俺は誰からも貰ってない」



「え・・・チョコ、だよ?

朝、渡されてたヤツ・・・」



「だから、全部貰ってない。

貰う理由もないから

受け取ってもいない」



「理由って・・・

みんな、スコールのこと

好きだから渡したんだよ」



「だったらなおさら俺は受け取らない。

いや、要らないと言った方がいいか」



「要らないって・・・

そんな言い方、ひどいよ!!」



「(・・・何でこんな

面倒なことになったんだ)

酷かろうが何だろうが

要らないものは要らない」



「だから、何で・・・」



「っ・・・俺が好きなのは

リノアだけなんだ!

だから、俺が欲しいものは

リノアからの気持ちであって

リノア以外からの気持ちなんて

俺にとっては邪魔でしかない!」



「っ!?!!」



「分かったか?」



「・・・・・・うん」



「だったら・・・ん」



「え?」



「・・・散々

バレンタインで騒いだんだ。

まさか用意してない

なんてことないだろ?」



「っ・・・は、い」



「・・・今食べてもいいか?」



「うん・・・

でも、あんまり上手く

できなかったの」



「・・・・・・・・・悪くない」



「え・・・」



「俺の好きなビターチョコなんだな」



「うん、甘すぎないようにって思って」



「・・・リノアも食べるか?」



「あ・・・でも、私には

ちょっと苦いかも」



「・・・だったら」



「え・・・んっ・・・んぅ!」



「・・・ちゅっ・・・・・・

どうだ?甘くなっただろ?」



「っ・・・・・・

もう、一回・・・いい?」



「ああ・・・何度でも」










〜END〜


 

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