final fantasy
□Valentine(2012)
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「あ、の・・・ホープ、コレ・・・」
「ライトさん、どうぞ」
「え・・・何だ？コレは」
「何って、チョコですよ？」
「え・・・何で」
「僕からも気持ちを
伝えたかったんです」
「・・・せっかく私も
用意したんだけどな」
「ライトさん、もしかして・・・」
「ふっ・・・
柄にもなく作ってしまった」
「本当ですか！？」
「そんなに驚くことか？
そもそもお前には
何度か料理も
振る舞ったことがあるだろう？」
「それとこれとは別ですよ。
バレンタインは特別なんです」
「・・・それは、私もそう思う」
「ライトさんのチョコ
食べてもいいですか？」
「ああ・・・私も食べるぞ？」
「はい、いただきます！」
「いただきます・・・
・・・・・・美味い」
「ライトさんのチョコも
美味しいですよ」
「・・・私よりも上手い
・・・ムカつく」
「何でそうなるんですか。
僕はライトさんの方が
上手だと思います」
「そんな気遣いはいらない」
「本当のことなんですけど・・・
そこまで言うなら
試してみましょうか？」
「試す？・・・どういう
・・・んっ！？」
「ちゅぅ・・・
・・・はぁ・・・
どうですか？
ライトさんのチョコの味」
「い、いきなり何をっ・・・」
「言ったじゃないですか。
どっちのチョコの方が美味しいか
試してみましょうって」
「普通に食べればいいだけだろ！！」
「でも・・・
それじゃあ、僕が楽しくないです」
「なっ・・・」
「くすっ・・・
じゃあ、次は僕のチョコですね」
「ちょっ・・・んっ・・・
ふ、ぅん・・・」
「・・・ちゅっ・・・・・・
はぁ・・・甘い、ですね」
「はぁ・・・はぁ・・・
・・・知らない」
「ライトさん
どっちが美味しかったですか？」
「そんな、こと・・・
分かるはずないだろ」
「そうですか・・・
なら、もう一回ですね」
「！？どうしてそうなる！」
「分からなかったんでしょ？
なら、分かるまでするまでですよ
ライトさん？」
「っ！・・・お前はいつから
そんな悪魔になったんだ！！
私の可愛いホープを返せ！！」
「あはは、何言ってるんですか。
ライトさんに見せてなかっただけで
僕は昔からこうですよ？」
「ぅ・・・詐欺だぁ！！」
「ひどいですね、ライトさん・・・
でも、ライトさんなら
どんな僕でも愛してくれますよね？」
「そ、んな、こと・・・
聞かなくても、分かるだろ」
「言葉にしてくれないと
分からないです。
僕の勘違いってことも
あるでしょうし」
「っ・・・・・・どんなお前でも
ホープはホープだ。
どんなお前も・・・・・・好き、だ」
「・・・僕も、どんな貴女でも
愛していますよ」
〜END〜