final fantasy

□ただ、それだけ
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テ「マリン、テーブル拭いてくれる?」



マ「もう拭いたよ」



テ「ありがとう」







少し重いフライパンを片手に

大皿へと大量の料理を盛っていく。

もうすでに何品か作っているが

それは皆が騒いでいる場所とを隔てる

カウンターにズラリと鎮座している。

マリンが布巾をカウンターの端へ置き

料理の盛られた大皿を

一つずつ運んで行く。

見かねたユフィも手伝い始め

作り終えたティファも

両手に大皿を持ちテーブルへと並べる。







シ「しっかし、相変わらずスゲェな」



マ「ティファのご飯っておいしいよね」



ユ「私、苦手だった料理

ティファのを食べて平気になったんだよ」



テ「もう、皆大げさなんだから」



バ「おい、今日の主役はどこ行った?」



テ「あ・・・あの・・・」



ヴ「・・・あそこに行ってるんだろ」



テ「・・・うん」



ナ「まだ、お昼前だし大丈夫だよ」



ケ「なんなら先に始めてても

いいと思いますよ?昼食として」



シ「ま、それもそうだな」



ユ「食べちゃお、食べちゃお!」



マ「私もお腹すいたもん」



テ「くす、じゃあ、先に食べてよっか」







ティファのその一声で

皆、一気に目の前の料理に

飛びかかって行く。

年配二人は待ってましたと

言わんばかりに

酒を煽り始める。



そんな皆の姿に苦笑を浮かべ

ティファは窓からそっと外を眺めた。

本当ならば、ここにいるべきはずの

彼がいるであろう方角を見つめ。







ヴ「心配か?」



テ「・・・え」



ヴ「それとも、不安か?」



テ「・・・仕方ないよ。

今日は特別な日なんだから

・・・そういう日はね、やっぱり

私でも会いたくなるから」



ヴ「・・・そうだな」



テ「それにね・・・

やっぱり、現在進行形、なんだよ」



ヴ「お前は・・・それでいいのか?」



テ「私は、ん〜・・・

そういう想いよりもね

支えてあげられたらな、っていう

そんな思いの方が強いから」



ヴ「・・・そうか」



テ「・・・そうだよ」












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