final fantasy

□かけがえのない存在
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『FF7 クラウド×エアリス』





「きれい・・・だね」



「そうだな」



「ふふ・・・一面、ピンクだね」



「ああ」



「・・・クラウド?」



「・・・何だ?」



「・・・うん」



「?」



「・・・だいじょぶ、だよ?」



「っ・・・え?」



「私は・・・大丈夫、だよ。

今、ここに、いる。

ちゃんと・・・ここに、いるよ」



「・・・・・・・・・分かってる」



「うん・・・だから、ね」



「っ・・・!」



「触れて、確かめて?

クラウドが安心できるまで

私がここにいること、確かめて?」



「・・・エアリス」



「・・・私は、ここにいる?」



「・・・ああ・・・ここに、いる。

・・・温かい」



「うん・・・クラウドも、温かいね」





心にちらつく影を

いつでも見抜いてしまう彼女。

こうして、俺の小さな不安を

まるで見透かしているように。

そして、俺が望むことを

俺が安心できる術を知っている。

それは彼女だから・・・。



この花を見ると思いだしてしまう。

不安を煽られてしまう。

それは・・・きっと消えないのだろう。



それで、いい。

忘れてはいけないことだ。

それに、彼女もそれでいい、と。

そう言ってくれた。

不安にかられて

どうしようもなくなってしまったら

その度に、こうして確かめればいい。



彼女がここにいること。

この腕の中にいること。

こうして触れ合える距離にいること。

俺をその温もりで抱きしめてくれること。

全ては、今、ここにいるからこそ

感じれることなのだから。





風に舞う花弁が

青空へと舞いあがり。

切なくなってしまうのは

・・・その様が

彼女を失った、あの姿と

何故か重なってしまうからかもしれない。





「大丈夫・・・ね?クラウド」





季節が巡り

また、この季節になれば

俺は同じように不安になるのかもしれない。

でも・・・彼女が傍にいる限り

俺は、この大切な存在を確かめ

この想いを彼女に伝え

触れ合える尊さを胸に刻むのだろう。





『不安を断ち切れなくて、ごめん。

信じてくれて、愛してくれて

・・・ありがとう』







〜END〜



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