羞恥心

□「おやすみ…」
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心恥(恥モテモテ)




今日はヘキサゴン収録日。
只今俺は控え室にてボーっとしてる
「ゆーちゃん!」
「んあ?」
そうしてるといきなり部屋のドアが開き、名前を呼ばれた
「早くしてください!収録始まりますよ!」
「あーノク〜
俺の名前を呼んだのは、ノクだったようだ。
ノクの怒った顔が可愛くて、ついつい顔を綻ばせてしまう…
「あーノク〜…じゃないです!収録始まります!
ノクは慌ててノリツッコミ?をしていた。
―――全然出来てないけどな。まぁ…そこが可愛いんだが…
「気持ち悪いぞ。雄輔…」
いきなり失礼なことを言われた…
―――この声はノクじゃない…じゃあ、誰だ?
誰かを確認しようとそこにいたのはノクじゃなく…
「つーのさん!?」
―――いつの間に!?
「直樹がなかなか戻って来ねぇから様子を見に来てみれば…何ニヤニヤしてんだ」
「ニヤニヤ?」
「あぁ。ニコニコじゃなくてニヤニヤ。直樹も怖がってスタジオに逃げてった」
つーのさんが逃げるまねをしながら告げた
…………いつの間に……
「………はぁ…ボキ、もう行くから」
つーのさんは全く動かなくなった俺を無視してスタジオへと向かった
そして俺はひとりになったわけで…
「待ってよノク!つーのさん!
気を取り戻した俺は全力疾走でスタジオへ向かった……


1時間程たち、収録が終わった。
「ノク〜
ギュッ
「ゆっ…ゆーちゃんっ!
ジトッ
俺がノクに抱きついたとたんに、スタジオ内がジットリとした空気になる
俺は知っていながらやってるんだ。このスタジオにいる主な出演者がノクを狙っていることを……
ノクは気付いてないみたいだけどね!♪そこがまた可愛いんだ!( ´∀`)←変態か
そんな空気もお構いなしに、ノクを連れて控え室へ戻る

控え室に入り、それからしばらくしてノクが口を開いた。
「ゆー…ちゃん……」
「ん?なあに?ノク」
「僕、ね…むい…」
ノクが目をこすりながら言った。その仕草が可愛くてニヤけそうになる…
「じゃあおいで。膝貸してあげる」
「……」
ノクの顔はいかにも「でも…迷惑だし」って言いたそうだった。
「大丈夫だよ。しばらくの間寝てな」
「ありがとぅ…ございます」
俺はノクを引き寄せ自分膝に寝かした。
それから数分で、スー…スー……と規則正しい寝息が聞こえる。
それを見て俺は、よっぽど疲れてたんだな と思った。最近はずっと徹夜続きだったみたいだし、収録中もちょっとフラフラしてた。
隠そうとしてたみたいだが、周りのほとんどの人は気づいてただろう。

この寝顔を見るといつも思うが、すっごく癒される。俺の前でこんなに無防備に眠る姿を見てるとちょっと複雑…
男として手を出したいんだが、こんな安心しきった顔を見せられると何も出来なくなる…

俺はノクのサラサラの髪を撫でながら一言だけ呟いた。
『おやすみ…』
 

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