短編

□愛してる
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※現代パロ
※ユーリ&ガイが変な人かもしれません!!
それでもokな方はどうぞ↓




学校が終わり、俺は1週間前、やっとお互いに想いが通じ、只今交際中の彼女に会いに教室を出る。
まぁ彼女と言っても相手は男。
だが、周りの女子に負けないくらい可愛い!!特に笑った顔が!
思わず笑った顔を思い出し顔がニヤけた。

そして目的の教室へ着けば、待ってましたと言わんばかりの笑顔で近寄ってくる恋人に、緩む口元を隠すように手をやる。


「体調でも悪いのか?」


口元に手をやったそんな俺に、心配した目で首を傾げ、聞いてくる恋人。やはり可愛い!!


「悪くねーよ。心配させちまったな」

「悪くないならいいんだ」


俺の言葉に首を横に振ったルークは、再び笑顔になり、ユーリもルークの頭に手を置き笑った。


そして2人が学校の外へ出て帰ろうとした時、後ろから大声で叫びながら駆けてくる人物がいた。


「…ーク!ルークゥゥゥウウ!!」


駆けてきたのはルークの幼馴染み―ガイ。
ガイは2人の間に入り、ルークの両肩を両手で掴めば思い切り前後へと揺らす。


「ルーク!お前、ユーリと付き合ってるって本当か!?」


必死に問うガイの顔は、この世の終わり言わんばかりの顔だ。

正直、ルークを狙う輩は多い。昔は自分もその内の1人だったのだ。だから、こうして両思いになれた事が本当に嬉しい。
だから周りに『ルークは俺のだ!』と思い知らせる為に、少なくとも親しい友には知らせたし、学校が終われば迎えにも行くし、朝も一緒に登校。
俺達の関係は、学校中に知れ渡ると思っていた。
しかし何のミラクルか、ルークに想いを寄せる幼馴染みは、1週間も知らず1週間後に俺達の関係を耳にし、信じられないと直接本人に聞きにきたのだ。


(俺は1週間も耳に入ってこなかった事にびっくりだよ)


「昔は俺が好きだと言っていたじゃないか!?」


「ぶはっ!!(そんなの初耳だぞっ?!)」


そんな事言ってたのか!?っと目を見開き、驚くユーリは自身をすぐに落ち着かせた。


「(今は俺が好きなんだ!気にする事じゃない)…それぐらいにしとけって、ルークが苦しがってるだろ」

「!!…わ、悪い」

「いや…だ、だいじょうぶ〜」


頭をフラフラさせながら答えるルークに全然大丈夫じゃないだろ。っと溜め息を吐くユーリを気にせず、再びガイは口を開いた。


「で?どうなんだルーク!?ユーリとは付き合ってるのか?…俺が好きなんだよな?」


しつこいぞガイ!!
そう思いながらも口には出さない。
ルークが何を言うか解っているからだ。

ルークは頭を押さえて、息を吐く。


「本当だよ。ユーリとは付き合ってる」


ほらな。
勝ち誇った笑みをすればガイは落ち込み、膝を地面に着けた。


「それにガイが好きだって事も本当だぞ」

「なっ!?」


その言葉にガイは幸せそうな顔をして地面に着けていた膝を上げ、両手でルークの両手を包む。

もちろん俺は動揺を隠せず唖然とした。
つまりルークは俺とガイ。両方好きという事、なのか?
二股というやつなのか!?
余りのショックに言葉が出ないユーリ。

だから次にルークから出た言葉は予想外だった。


「ユーリは…愛してる、からな」


その言葉に俺はガイからルークの手を解放し、真っ赤になった顔を隠すようにルークに抱きつく。
ガイは一瞬にして化石化してしまった。


「ゆ、ユーリ//!?」


数秒前の二股と疑った自分を殴りに行きたいと思う。
ユーリに抱きつかれたルークは顔を真っ赤にする。
先程の言葉の方が恥ずかしいのに抱きつかれて顔を赤くするルークに軽く笑って耳元で囁く。



「俺も…愛してるのはお前だけだ」
















ルークに「愛してるのはユーリ」みたいな台詞を言わせたかっただけ(笑)

相変わらず意味不明!

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