長編2

□第1章
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テーブルには温かいご飯があって、食卓を囲むように家族がいた。

優しく笑う母に、時には厳しいけど強い父、そして…いつも一緒にいるお兄ちゃん。
暖かくって安心する場所。
当たり前の様に明日もまた来るって思ってた。

“あいつら”が来るまでは…



一瞬何があったか解らなかった
俺を守るように抱き締めた母。父と兄は銃を構えて“あいつら”を撃つ。
そして父と母はお互い目を合わせて頷く。それと同時に母は俺を抱き締めたまま奥の部屋へと逃げる。


「ルーク。この腕輪を外してはいけませんよ」


母は、そう言うと俺の左手に腕輪をつけ、何か呪文みたいなのを唱える。


「お、母…さん?」

「ルーク。私達はいつでも見守ってるわ」


瞳に涙を溜め、微笑む母の顔を最後に俺は気を失った。











目が覚めた時には誰もいなく…部屋全体が散らかっていた。


俺の母、父、兄は“あいつら”によって失った。

家族を奪われたんだ…

そう


“あいつら”


吸血鬼に…
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