短編

□気づいて
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「俺ってダメだよな〜」


そう呟くルークは、先程の出来事を先生でもあり、幼馴染みでもあるガイに話してお弁当のおかずを食べた。


「まだチャンスはあるさ。元気出せって」


苦笑しながらも励ますガイ。
今2人がいる場所は生徒は立ち入り禁止の屋上。
ルークが屋上に来れるのは先生であるガイが鍵を持っているからだ。


「ガイは先生だからユーリ先生とは、いつでも話せるもんな」


「まぁ、な。…それぐらいで嫉妬するなよ」


ガイの言葉に顔を赤面して『べ、別に…』と言えば、再びお弁当を口にする。

そんなルークを愛しそうに見つめながら頭を撫でる。
そんな事をすれば子供扱いするなと口を開くも、手を振りはらわない。


―ガチャ。


「…やっぱ此処にいたのな」


ドアを開けては探していた人物を見つけて、ため息を吐くルークの想い人。

ユーリに気づいたルークは頭を撫でていたガイの手から離れた。


「…なんだユーリか。俺を探してたのか?」


「ああ。お前を呼んで来いって頼まれてな」


誰に?っと首を傾げれば、ユーリはニヤッと笑う。
その笑みに嫌な予感がして『まさかっ!』っと後退りをする。


「さすが察しがいいな。お前が思った通りの人物だ、早く行かないと後で痛い目みるぜ?」


ガイは本日初の深いため息を吐いて、後ろにいるルークに『そういう事で、またな!!』っと言って、すぐに屋上から出て行ってしまった。


ルークは意味が分からず唖然としている。


(そういう事で…って、どーゆ事だよ!?つーか、この状況ッ!!)


ガイが消えて、屋上にはルークとユーリの2人きり。
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