main.R HarryPotter
□元気でるよねチョコレート...RM's1
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静かな談話室に響くジェームズの声。
「なあ**、最近リーマスが恋してるみたいなんだよ」
思わずその言葉にカボチャジュースを噴き出した。
「うわ、汚ねぇぞリーマス」
「ご、ごめんよ」
向かいに座っていた**が慌てて僕にハンカチを渡たしてくれた。
受け取る時に漆黒の瞳と目が合う。
「リーマスもやっと好きな人できたのね」
僕の気持ちを知ってか知らずか、優しい笑みを浮かべながら言った君。
「いや、別に.....」
「何言ってんだ、いつもぼぅっとしたまま一点を見つめてるのなんて僕にはバレバレだからね」
皆の視線が僕に集まり逃げ場をなくす。
「わかった わかったよ観念する」
僕は永遠に隠すつもりでいたのに....
なんて思ってももう遅い。
「別に最近じゃないさ.... ずっと好きだったよ」
"おおーーー!!"と、テンションをあげる**とシリウス。
「告白しねーの?」
「シリウス、その言葉は後々自分の首を締めることになるぞ」
ジェームズがすかさず突っ込んでたけど結局は"どうなのさ"なんて聞いてくるあたり頼りにならない。
そもそもこうなったのは彼のせいだしね。
「告白なんて.... 僕は想うだけでも許されるかわからないのに」
"なんせ人狼だからね"
小さく自嘲気味に呟いた。
そう、この世で僕は良いとされてない存在だから。
僕のせいで彼女の立場が危うくなるかもしれない。
そもそも何かの手違いで狼になった僕の側に彼女がいたら、確実に傷を追わせてしまう。
最悪の場合、殺してしまうことだってあるんだ。
皆の顔を暗くするとわかっていたのに、つい打ち明けてしまった僕。
後悔し始めた その時、顔をあげれば予想に反して変わらず優しく微笑む**がいた。
「私、この悪戯組の中だったらリーマスを選ぶけどな」
言葉を失った。
喜ぶべきなのかさえわからない。
だって脳が若干パニック状態なんだ。
(ちょ、待て俺を差し置いてリーマスがいいだと!?)
(いいからシリウス黙ってろ)
「ねぇリーマス、そんな事より相手をどうやったら幸せにできるか考えてみたら?
貴方は恋を禁止されたわけじゃないんだもの」
無邪気に言う彼女は眩しかった。
心臓を鷲掴みされた気分だったよ。