お題小説

□その涙に口付けを
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「〜〜〜♪」

泣き声は治まったものの、まだ少しぐずっているナルトを背中おぶったまま、子守歌であやす四代目。
住宅地を避けながら歩いていると公園に着いてしまった。


公園のベンチに腰を下ろした四代目は背におぶっていた我が子を膝で抱き直し、寝静まった里の風景を眺めていた。

生まれ、育った木ノ葉の里。今は火影として護るべき里。
それだけじゃない。
たとえ火影でなくとも、全力で守ろうと誓ったのだから…


そして―――四代目自身、何よりも大切な…その腕に抱えた何ものにも代え難い我が息子。
すっかり泣き止みすやすやと眠るナルトをぎゅっと抱きしめて、目尻に残った涙に唇を落とした。



その後、ナルトの夜泣きは相変わらずで…毎日が寝不足気味の四代目。
しかしナルトと共に昼寝をする火影の姿は、思わず足を止めて魅入ってしまうほど美しかったりする。

そして父親のそばで寝息をたてているナルトにも、思わず微笑みかけてしまうのは…少なからず里の人々から認められている証拠なのかもしれない。


fin
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