お題小説
□依存症
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「ん、どうぞ?」
どうせカカシだろうと、そっけない返事をする四代目。
するとゆっくり開かれたドアからはまだ年端もいかない幼子がひょっこりと顔を出した。
「な…ナルくん!?」
「ぱぁぱ〜」
四代目と同じ金髪の髪に青い瞳。紛うことなき正真正銘のナルト本人だ。
初めて見る部屋に戸惑っているのか、それでも大好きな父親を見ると頬を赤く染めながら見上げた。
幼いナルトが見上げれば自然と上目遣いになるわけで…
「ナルト〜〜vV」
途端にナルトへと走り寄り、ぎゅっと抱きしめる。そのまま頭をなでてやるとナルトも喜んでくっついてきた。
「ぱぁぱ…えへ…」
「今回だけですよ」
親バカぶりを目の当たりにしたカカシは、やれやれといった表情でそう告げた。
「でもナルくん、どうしてここに来たの?」
そういえばそうだ。カカシが連れて来たのは間違いないが、はっきり言って面白いものは何ひとつない。
小さい子がそんなところへ来たがるだろうか?
「あんね…なるね、ぱぱにあいたかったってばよ〜」
たどたどしい言葉だが最愛の息子からそんなことを言われれば、さっきまでの疲れも吹っ飛ぶもの。
抱きしめていたナルトの体をぐっと持ち上げた。