お題小説
□依存症
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ここ火の国・木の葉隠れの里を治める火影なる人物。
中でも天才と呼ばれ、化け狐から里を救った英雄と賞される四代目には切実なる悩みがあった…。
「ナルくんに会いたいよ〜…」
大量にある目の前の書類に目を落としつつも、心ここにあらず。彼の思考は可愛い可愛い我が子のことばかりだった。
その可愛い我が子とは…四代目の実の息子にて、里を襲った化け狐(九尾)を体に封印されたナルトと名付けられた御子。
里の一部には「バケモノ」や「化け狐」と恐れ、忌み嫌う者がいるのも事実。
しかし彼にとっては目に入れても痛くないくらいに愛しい我が子なのでした。
「先生、仕事して下さい…ι」
これははたけカカシ。以前、四代目を先生としてフォーマンセルを組んでいたため、四代目が火影に就任してからも先生と呼んでいる。
で、今はていのいいお目付け役だ。
「だってさカカシ…こう書類の山を見てると、どうでもよくなってこない?」
「まぁ…たしかに」
こらこら同意すんなι
そんなツッコミをものともしない四代目にカカシは、はぁとため息を落として部屋を出ていってしまった。
四代目の発作(笑)はいつものことで、我が家はもちろんのこと執務室に使っているこの部屋にもナルトの写真でいっぱいだ。
今すぐにでも帰ってナルトを抱きしめたい!
そんな思いを張り巡らせていると、コンコンとドアを叩く音がした。