忍者日和

□女装大会
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「あ、自己紹介途中だったよね?ぼく善法寺伊作だよ。よろしくね」
「おれは食満留三郎だ」

長い茶髪で雰囲気が柔らかい人と釣り目で短髪の奴が話しかけてきた。

「宜しくお願いします」
「あ、いえ、こちらこそ・・・その・・・敬語じゃなくていいんだよ?ほら同級生だし」
「すみません。これは癖なのです」
「「くせ?」」
「はい。小さい頃から周りが大人ばかりで油断しては命取りになる忍びの世界―・・・ですから僕は敬語なのです。誰に対しても」

一瞬タカ丸の顔が脳裏をよぎった。

「そうか・・・おれ達みたく実習とか授業でではなく実際の仕事をしていたのか・・・習わなければいけないのは、むしろ、おれ達の方かもな」

食満君が感慨深く喋った。

「おっと、そろそろ着替えないとな」
「そうだね。時間もないし」
「あの」
「ん?」
「何?」
「学園長の思いつきっていつもこんなかんじなのですか?」
「「・・・」」

二人は静かに視線を合わせた。

「だいたい」
「ちょっとだけだよ。安心して」

安心できませんね。
僕も本気モードでいきますか。









「善法寺君、カワイイですね」
「え、え〜?そうかなぁ///」
「はい。とても可愛らしいです」
「ありがとう///」
「お、おれは?」
「食満君は・・・」
「は?」
「独特な雰囲気を持った女性に見えますよ」
「本当か!?」
「はい」
「おい伊作。おれ景秋に褒められたぞ!」
「ぼくだってそうだよ」

アレを褒め言葉として受け取ったのか・・・

「そういや景秋、お前、何故、女装しないんだ?」
「僕、自信なくて・・・」
「じゃ教えてあげるよ!」
「え?あ、いや大丈夫です。急いで着替えてきます」


ヤバイことになりましたね・・・
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