忍者日和
□学級閉鎖の段
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咳き込む声が聞こえる。
それは姉だった。
朝起きるのがつらい師走。
「姉上いかがいたしました?」
「今・・・流行ってる・・・風邪うつっちゃったみたい」
姉上の頬が赤みを帯び、呼吸は少し苦しそうだ。
そして少し体が震えている。寒いのだろうか・・・
そういえば昨日は下級生のクラスが二クラスほど学級閉鎖になったって聞いたな
「景秋」
「はい」
「押入れに服があるはずよ・・・それを使って頂戴」
「はい!」
「姉上」
「?」
「これは何の嫌がらせですか?」
「何ってカワイイじゃないメイド服。明治風だけどね」
「姉上、気は確かですか?今は平安時代ですよ」
「いいじゃない別に」
「じょそうなんて絶対にいやです」
「固いこといわないの」
「だって前にあんなことあったら誰だってイヤになりますよ」
「あー!あれね」